2012年8月8日水曜日

活動を始める前の『沈黙』

HUGハウス代表の堤と宇根が長期休暇からもどり、初めてほとんどのスタッフが集いました。
久しぶりに活動を始める前に10分間の『沈黙』の時をもち、一人一人の心を落ち着かせ訪問の準備のあと、今日の一日がスタートしました。


今日の午前中は『岩沢仮設』でのケアカフェOpenでした。


夏休みとあって子どもたちの参加も多く、賑やかなカフェとなりました。

3.11は無かったことにできない辛い体験でありながらも、「震災があった」ことで、全国から来られる支援者との出会いがあり、互いの絆を暖かく育んでいるおられる方もいらっしゃいます。人生を変える出来事の中に、人生を変える出会いが訪れました。人知を超えた、出会いの不思議さを感じます。

一方で、育ちざかりのお子さんのいる親御さんにとって、未来のことが目に見えるようなかたちで進んでいない現状では、一層の不安感を募らせていらっしゃいます。親や大人たちに敏感な子どもたちにとっても、同じように不安感を抱えているようです。
そこで、カフェの間に子どもたちを田尻畑拠点まで、車でちょっとしたドライブに出かけてみました。このサプライズの出来事に、子どもたちも大喜びしていました。

午後からは仮設訪問とHUGハウス拠点でのリフレッシュタイム、罹災した方が、自ら案内して下さる『町ナビ』を行いました。
すみちゃん(左から二人目)
町ナビに同行した
友美さん(右後ろ)
町の様子がすっかり変わってしまっていても、この町にくるのが初めての人にとって、その甚大さを想像するのには限界があります。津波がのった高さに立ち、全ての建物が破壊され海に沈んだことに想像力を働かせるしかありません。
戸倉・志津川を巡り最後に『さんさん商店街』に行きました。展示されていた南三陸の在りし日の姿が映された写真と、震災後の写真が対比するように並んでいたこの町を見たとき、松田さんご家族は言葉を失ったそうです。
また、語り部を聞いた地元スタッフは、自分たちが体験したことを改めて実感したと仰っていました。
自然災害を防ぐことは人間には出来ませんが、悲しい思いをする人がでないよう、防災計画を整えることは人間に出来ることです。その計画の一端を担うお仕事をされている方(松田さん)にとって、被災地に足を運び、人々との出会いを通して、安全対策について気付きや、確認、対策について明確になる意義深い体験だったそうです。昨日から来られている松田さんご家族にお疲れ様でした。そして、すみちゃん有難うございました!

拠点でのリフレッシュナビでは、約、月に一度訪れてくださるまゆみさんと過ごしました。
HUGハウスは、まゆみさんにとって「こうして何もしなくても、何も話さなくても、ホッとして居られる」場所だそうです。
光をとらえる程度の視力ですから、一人で自由に出かけることは難しいようです。つかの間の憩いの時間が、明日からを活き活きと生きる力になっていると、HUGハウスを訪れることが、かけがえのない時となっているようです。
(記:マドフォ)

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