2012年8月26日日曜日

思いがけないプレゼント

今日の午前は『志津川中学校』でのケアカフェOpen.
福興市や24時間TVと重なったこともあってか、日曜日のわりに仮設内は静かでした。

ケアカフェには、数日前に仮設に引っ越してこられた方が、手伝いにこられているお嬢様に連れられてカフェに参加されました。一人暮らしとなる、年老いたお母様への配慮です。

仮設での生活も一年以上が過ぎましたが、家族間に課題を抱えていたある方にとっては、ストレスを増大させる時間だったようです。
「いっそあの人が津波で流されてしまえばよかったのに・・」と、苦しい胸の内を涙ながらに話しておられました。そう云わざる負えないほどの苦難の道のりを、歩んでこられたこの方の心を思うと胸が痛みます。話したいことを、真剣に聴いてもらえた。受け止めてもらえた。この体験の繰り返しのなかで少しずつ心が解放されていきます。
地元スタッフの真剣な眼差しに感謝!

昼食時間には、港仮設へ、今月末にOpeを控えておられる方への個別訪問も行いました。

午後には、入院されたまゆみさんへの訪問と、南方仮設への訪問にわかれての活動でした。

病室を訪ねると、声を聞くなり泣き出してしまったまゆみさん。「お待たせしましたね・・」と、止めどなく流れる涙を拭いているまゆみさんの傍に座り、しばらくの間、互いに沈黙を共有しました。「なんだか安心していく・・」と、沈黙の不思議さを味わったまゆみさんにとって、退屈な入院生活を過す力の発見となって下さることを期待します。
今日の別れの際にも、手を振りながらやっぱり泣いていました。


定期的に訪問させていただいている、みなし仮設に住んでおられるわたなべさん

みなし仮設では南三陸町の情報も限られており、ボランティアからの支援は一切なく、孤独感を募らせやすい環境でありながらも、楽しみを発見しながら、充実した日々となられるよう努力していらっしゃいます。

それでも、こうしてスタッフが訪ねてくることは、ことのほか嬉しいようで、つかの間のひと時をともに過ごさせていただきました。
配慮ある訪問を続ける地元スタッフの存在に、頭がさがります。ありがとうございます。

夕方、童話作家のむんさんが田尻畑拠点を訪ねて来てくださいました。
童話『ガレキの中にできたカフェ』は、さんさカフェを題材に描かれています。童話の中で話されている『三陸弁』を監修したのは、地元スタッフのみよちゃん、はるちゃん、すみちゃんです。「そのまま書かせていただきました」と、童話数冊をプレゼントして下さいました。

寒さが厳しい今年初めに、フラッと田尻畑拠点に来てくださったむんさんに「暖かいコーヒーでもどうぞ」と、室内に上がっていただいた始めの出会いも、思いがけないプレゼントでした。

一番背が高い人が西山むんさん
(記:マドフォ)

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