2012年8月25日土曜日

共有した大切な『ひと時』

今日の午前中は、田尻畑拠点にゆうごさんが訪ねて来てくださいました。

拠点のすぐ目の前に住んでおられたゆうごさんは、震災時、まっすぐにここの裏山に駆け上り避難したそうです。「振り返った時には、もう自分の家は無くなっていた・・」とあの日を振り返られました。

出稼ぎで長年、故郷を離れていた生活。
故郷に戻り半年でこの震災に遭いました。
現在はここから車で20分ほど離れている『山の神平』に住まいし、たびたび家があった場所までバイクを走らせ通ってこられています。「・・・何にも無くなったのに、何でこうして来るんだろうな・・」と、生まれ育ったなき家の跡地を訪れることの意味をご自身の中に探しておられます。小道を挟んだ向かい側に住んでいた、お兄様ご夫妻はゆうごさんの避難の呼びかけも虚しく、家ごと津波で流されています。

「生きているからこそ、ここであんたとこうして話せる。嬉しい。生きていれば辛いこともあるけど、生きてるからそう思う・・死んでしまったら嬉しいとか、辛いとかも関係ないもんな・・知らなかったのに、こうして話せることが嬉しい・・」と、
暑い日だから「冷たくあしらって!こう暑い日には、厚くもてなされてもこまるから」と云って、注文下さったアイスコーヒーを飲みながらともに過ごしたひと時でした。

午後は毎月最終土曜日に行っている『おもちゃ図書館』でのケアカフェOpen!
今日のスタッフは一人だけ。「スタッフ一人と聞いたので今回は来なくてもいいですよと断ったのに」と、開口一番に云われましたが、サプライズとなった訪問をとても喜んでくださいました。障がいをもつ子どもと親が、月に一度集うこの日は、そこにおられる皆さんにとって特別な日です。

「こうしてホッとできる時間を過せるから、普段も賑やかな場所であっても平気になってきているの」と辛い出来事や日常の事柄について胸の内を語られました。話し終わった後には、美しい笑顔をたたえていました。大切なひと時を共有させてくださり有難うございます!


堤と宇根は、名古屋で行われた『カトリック医療関連学生セミナ―』で講師を務めてきました。「被災地でホスピスを生きる、愛を生きる」と言うテ―マで講義を行いました。

被災地において、地元の人をスタッフとして養成し、ともに協力しながら心のケアを行うことの大切さを理解してくださり、セミナーに参加された方々にとって、とても意義深いものだったようです。

福岡の聖マリア大学の看護学部の先生と生徒達との出会いもあり、大学でもスピリチュアルケアについて、学びを深める機会が大切であると認識頂いたようです。今後、講師依頼の検討も視野に入れたいとの話しもありました。


先日Come&Seeで南三陸を訪れて下さったあきえさんとの出会いもありました。
(記:マドフォ)



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