2012年9月6日木曜日

海に向かって拝んで・・・


海辺近くの高台に
立つ仮設住宅

広場でくつろぐ
皆さんの輪の中に
今日は、スタッフ2人(すみちゃん、おしょう)で戸倉地区の仮設住宅への個別の訪問を行いました。

 そのうちの一つは、以前開いたカフェで家族を流されたと話してくださった方を案じての訪問でした。訪問すると、仮設近くの広場で他の住人の方々と一緒に集まっているとのこと・・・。そこを訪ねて行くと、大きな松の木の下のとても涼しい芝生の場所で、住人の方々が集まっている所でした。私たちも中に混ぜてもらいひと時を過ごさせて頂きました。心配していた方は皆さんの中でとても明るく、流されてしまった家族の話もしているのを見て、今日は安心しました。
楽しく心温まるひと時の後に
近くの流されてしまった集落
 「○○は、竜宮城に行ったのさ、竜宮城で、もう二度とおんなじ災害が起きないように守ってくれているのさ・・・だから、あんたも、海に向かって、拝んでくれよ」と、その方は話してくれました。突然の別れ、いまだに見つからない寂しさ・・その悲しみの深さは計り知れないものです・・・ですが、失った家族の事を回りに話をしながらも、ご自身の中に現実を受け入れる経験や知識を見つけていくのだろうと感じました。これも、立派な「グリーフケア」だと感じました。

ミシンで様々なもの
を作る住人の方々

  帰りに訪問した仮設住宅では、古着の支援を受けて依頼されたバッグや小物を作成している方々を訪問。以前は、海の仕事でミシンさえあまり使っていなかったというお母さんは、とても活き活きしながら、作ったバッグやエプロン他を紹介してくれていました。
 自分達のできることを発見し、期待されている事が、人を生かす・・・その事を教えてもらえたようです。

 午後には、地元スタッフのすみちゃんが、みなし住宅への訪問。次から次に出てくる話に、沢山の心の叫びを受け取って帰ってきました。しっかり話を聴く事は大切ながらも、自分との距離感を忘れないようにする事も大事です。帰る前に、ちゃんと報告をしながら自分の中の整理をして行くのを忘れませんでした。
(記:宇根)








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