2012年9月20日木曜日

相手を尊ぶ事を学び続ける


山の神平仮設

仮設住宅でのカフェ風景

今日は山の神平仮設住宅でのカフェ開催。山の神平仮設には仮設住宅と福祉仮設住宅があるためスタッフも二つに分かれてカフェを行いました。 
福祉仮設住宅でのカフェ風景

 仮設住宅での出会いの中に、震災で変わってしまった思いを表現されない方との出会いがありました。話したくない程の思いを持っておられるのかもしれません・・・。話したいか、話したくないかを決めるのも本人です。その自由を尊重する向き合い方が、相手を尊び大事にする向き合い方なのだと思います。今日、話さない事を選び、それを正直に伝えてくれたSさん、ありがとうございました。この出会いを大切に刻みつつ、相手を尊ぶという事を更に学び続けたいと感じます。
福祉仮設住宅でのカフェ風景

 福祉仮設住宅でもいくつもの出会いがありました。震災での悲しい別れを聴いてほしいと願った方、自分の存在が「余分なもの」と感じておられる方・・・本当に一人一人違う叫びに寄り添う時間でした。自分の尊さを感じられないという叫びを抱いている方に、どう向き合い、どう関わりを持っていけるのか、今日頂いた大きな課題に感じます。・・・・じっくり考え、味わい、そして又会いに訪れたいと思います。

手のひら地蔵を
喜ぶTさん
町外のみなし仮設の前で

 午後には、個別訪問も行いました。町外のみなし仮設住宅、町内のみなし仮設住宅、そして町外の仮設住宅と別れて行動したスタッフもクタクタになって戻ってきました。長い時間をかけて、スタッフに話を聴いてもらえた事に、とても感謝されたとの事でした。


  今日で、高野山大学の皆さんのcome&see研修は最終日でした。カフェへの参加、その後は歌津地区への町ナビなどを行いました。地元スタッフが、亡くなった友人の想い出がある場所の町ナビをしてくださいました。想い出と共にたくさんの涙が溢れてきた時間もありました。それでも、スタッフは「これまで行こうと思うっていても行けなかった、今日は一緒にこれて手も合わせられて気持ちが楽になれた」と話してくれました。come&see研修時には、地元スタッフが町ナビをすると、自分の悲しみに向き合う事にもなります。それでも、それを研修を受けている方々が丁寧にしっかりと受け止めるので、ある意味悲しみを受け止めていく作業になって行くことにもなります。研修の対応をしながらも、自分たちのグリーフケアを同時に進めている・・・come&see研修の大事な一面なのです。地元スタッフの協力と力に心より感謝です。高野山大学の皆さんも、遠く離れた和歌山では知りえなかった被災地の状況に触れる事が出来たこと、地元の方々と心と心の触れないが出来た事にとても喜んでくださっていました。
 私たち、HUGハウスのメンバーも一緒に研修を共に過ごす中で、誠実さ・正直さ・役職や肩書ではなく人として向き合うことの尊さを学ばせて頂けたと思います。皆さん、ありがとうござました。(記:宇根)






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