2012年9月5日水曜日

互いを大切にすることー守秘義務ー


小冊子を指しながら
話してくれた女性

 お互いを支えあえる関係のために、互いの事を大切にすることは分かりつつも、おうおうにして互いの事を「噂に」して話してしまうことが多いのかもしれません。カフェの前に行っているワンポイントレッスンで使用している冊子の絵の中の「守秘義務」を指しながら、ある女性が「本当に、人の話(うわさ話)をしないことが難しいのよ」と話してくれました。噂話によって傷つけられる経験をどんなに多くの方々がしていることか・・・、本当に互いを心の底から大切に尊重し合える関係になるには時間と学びが必要だと感じます。自らの行動に反省を持ちつつ、自らが発する言葉の責任の重さを忘れないようにしたいものです。
ワンポイントレッスン風景

志津川小学校の談話室でのカフェ
今日は、志津川小学校での初めてのカフェでした。大きな仮設住宅で、ほかにも大きな支援団体がお茶っこをしている事もあってカフェの実施には至っていませんでした。少々連絡の不行き届きがありましたが、声かけも行い14人の参加がありました。皆様が集まってきた時点で、ワンポイントレッスンを行いました。スタッフも6人参加し少人数で話ができるように配慮しました。「震災後、自分は生きてきたんじゃないよ、生かされてきたんだよ・・命が生かされたのは、何かの役割があったからなんだよ、きっと・・」と話す80代後半の女性はとても心強く感じました。
小さなグループで話をする
参加者の皆さん
私たちは、命の意味を、幾つになっても考えられる力が備わっているんだと思えて心強く感じました。

カフェを終えて片付け・・
ホッと一息
 地元スタッフの全員が、参加した方々の誰かと知り合いという偶然もありました。それだけに地元の一人として聴く事の難しさや聴く事の尊さを感じたのかもしれません。町の住人の中に、「聴く事を大切にする人」が居るという状況が、多くの方々に波紋として広がっていけると信じたいです。

仏壇に供えられた地蔵さん

 午後、地元スタッフは個別訪問を行いました。訪問先は、3つの仮設住宅。訪問した方々は、7人になりました。
 以前話を聴き家族を流されてしまった悲しみを分かち合ってくださった方に訪問し持って行った「手のひら地蔵」をとても喜ばれました。早速、仏壇に供えていました。「お父さん、早くかえってくるといね・・」と話しかけている姿に、未だ見つからない夫への心が伝わってくるようでした。

ちょっとした工夫

 別のスタッフ達が訪問した方は、手芸の先生をしています。いろいろな工夫に、その方の丁寧な心とちょっとした心配りを感じます。
 スタッフによる個別の訪問活動は地道に続けられています。一人一人との出会いを丁寧に積み重ねていくこの活動はとても大切です。スタッフ自身が自分の内面の状態を良好に保ちつつ、謙虚に、それでいて勇気も絞り出しながら・・という活動なだけに疲れも伴うでしょう。ちゃんと自己メンテナンスを忘れないように互いに支えあいながら、進んでいきたいものです。(記:宇根)

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