2012年5月31日木曜日

人の内に備わっている力

晴佐久神父(中央左)と大西助祭
今日は志高避難所を訪ねて下さったこともある「晴佐久(はれさく)神父」と
カリタスジャパン米川ベース二代目センター長を務めた「大西助祭」が、HUGハウスを訪ねて来てくださいました。
全ての被災地を行脚しながら、そこに住む人々やその人々を支える働きを担っている方々を励まし続けていらっしゃいます。尊い働きに感謝!

今日の活動は、個別ケアと平成の森「あづま~れ」訪問&啓蒙活動準備とスタッフのメンテナンスである面接を行いました。
晴佐久神父詩集

ケアを継続することで、「まず今日一日を生きる」その積み重ねによって、少しずつ回復の道のりを歩んでいきます。
また、活動を通して成長した自分自身を発見する機会にも恵まれました。

生きようとする『命の力』と『成長する傾向』は人間の内に備わっているものです。どちらも美しいものです。
それを与えて下さった大いなる存在に感謝!
(記:マドフォ)

*心に触れる晴佐久神父の著書が多数あります。




2012年5月30日水曜日

心をこめてあなたを抱きしめる(HUG)

今日は『山の神平』でのカフェ。こちらの仮設には施設が併設されており、今回は二ヶ所に分かれてOpenいたしました。

集会室のケアカフェでは、一人一人の心の中にある言葉に丁寧に耳を傾け、それぞれの方にとっての癒しの体験となったようです。終了15分前に初めて対面するスタッフもいることから、参加された皆さんに自己紹介を兼ねた今日の体験の感想を伝えいただきました。日頃、近所づきあいや自分たちでの「お茶っこTime」でも知り得なかった、新しい『その人』との出会いの場となったようです。
「心をこめてあなたを抱きしめる」HUGをしての終了では、人の暖かさを受けとり涙・涙のひと時でした。

一方、施設では急な申し出にもかかわらず、施設の職員や住人の方々に暖かく迎え入れて頂きました。施設責任者の方とは、今日が初対面でした。スタッフが施設に暮らす方々と親しく関わる様子を不思議そうに見ておられました。
職員のハガさんありがとう!



差し出したHUGハウス『ケアカフェ心香』のチラシに、責任者も納得し「あなたたちでしたか・・」と。
住人さんの何人かは、これまでに何度も集会室まで足を運んでくださり、ケアカフェ心香を体験しています。「自分の話を最後まで聴いてもらった」印象深い体験談を、住人さんから伺っていたようです。
カフェ終了後、責任者の方は「ここに暮らす(施設)方々にとって、「自分を訪ねて来てくれる」ということの喜びには、計り知れない重みがあります。あなたたちのような働きをしている方に継続して来てもらいたい。こちらからお願いします。」と、頭を下げられていました。

カフェの間中、職員の皆さんは介入してくることなく、温かくその場を見守ってくださっていました。私たちを尊重し任せてくださった配慮に心より御礼申し上げます。


午後は定期的におこなっているスタッフの面接と個別訪問、自然の家仮設に常設されている『わカフェ』訪問に分かれた、ぞれぞれの活動でした。(記:マドフォ)

さえちゃん(右)



*3月からHUGハウススタッフとして活動してくださった「さえちゃん」が、新しい自分の道を歩み始めます。2ヶ月間ご苦労様でした。田尻畑でいつでも待っています。
またお会いしましょ~う!(プリンも待ってます)

2012年5月29日火曜日

本当の意味での支援

今日は沼田仮設Ⅰ・ⅡでのカフェOpenでした。
第Ⅱ仮設に設置されている集会室を使用しⅠ・Ⅱ合同で行う予定でしたが、晴天に恵まれたことと、二か所の仮設が離れていることもあり、急遽別々での開催となりました。
第Ⅰ仮設には集会室がないため外で行いましたが、その開放感が参加された方々にとって嬉しかったようです。

第Ⅰ仮設





屋外でのマンツーマン



第Ⅱ仮設集会室








HUGハウスを応援します(狩浦神父と杉山さん)
お昼には、現在南相馬に滞在し、震災と原発を罹災された方々と共に生き、人々を支えておられる狩浦(かりうら)神父がHUGハウスを訪ねてきてくださいました。

被災地におけるHUGハウスの取り組みや、現地ボランティアさんと共に活動する在り方を高く評価してくださり、南相馬での「支援の在り方についてのヒントになった」とコメントを頂きました。

互いに交わりをもって本当の意味での支援が広げられるよう希望します。ご案内してくださった杉山さん有難うございます。



午後からは細浦地区への個別訪問と、移動カフェで出会った方がHUGハウスを訪れてくださいました。今日の出会いに感謝!

『心のケアを提供するHUGハウス』が浸透しつつある南三陸での活動では、初対面であってもスタッフが挨拶を交わしただけで、相手の方から『心の話』が飛び出してきます。一人一人のスタッフが日々、自己の成長に真摯に取り組んできた結果なのだと思います。
まだまだ出会えていない人が沢山いますが、いつでも相手の方を「大切な唯一の存在」として出会うことが出来るよう、これからも自分をHUGすることを忘れずに自己実現(自分らしく生きること)に取り組んでまいります。
(記:マドフォ)

2012年5月28日月曜日

廻舘に集会室完成

これまで、廻舘仮設でのケアカフェは夏はテントを設置して屋外Open、冬は志高集会室で合同で行っていました。念願の集会室が完成し、第一号で、本日ケアカフェ心香をOpenさせていただきました。

初めて参加される方も多く、およそ一年近く住んでいながら、初顔合わせという方もいらっしゃいました。互いに自己紹介で挨拶を交わし互いの距離感が縮んだようです。

廻舘仮設は、切り立ったような急な斜面に段々畑のように仮設が建てられています。「この坂を下りたところが家だった」という方が数名おられ、道路に出るたびに何もなくなってしまった光景を日々見なければならないことを苦痛に感じておられます。「しょうがない・・と思っても、つい・・」この辛い思いが癒されるよう希望をもちながら共に過ごさせていただきました。


午後からは、中瀬町と自然の家への個別訪問でした。

自然の家では、SKC(自然の家かぁチャンくらぶ)が編み物の真っ最中でした。

さまざまな部落からの集合体だけに、『人が集う場が必要』であると危機感をもった〝三浦さん〟は、得意な編み物を「御一緒に」と周囲に声を掛け始められたものです。

編み方を教えるてもらえることで、不得意な方も参加できたとおしゃっていました。自分や大切な人のために何かを作る作業は、集まる方々にとってかけがえのない時間となっているそうです。


沢山作りすぎた作品を、バザーに出したいとオファーを受け出品。その後、九州からも注文が入るようになったとか・・
初めての訪問にも関わらず、快く受け入れてくださり、有難うございました。
(記:マドフォ)

2012年5月27日日曜日

HUGハウス通信NO37完成

今日は、通信の全国への発送作業とHUGハウスの活動の理解をしていただく啓蒙活動の準備の一日でした。

HUGハウスは、被災地において緊急時支援からはじまり、その後この土地に暮らす人々のただなかに入り共に生活し、現在は人材養成と、苦しんでいる人をケアしながら『被災された人同士が、地域のなかで暖かく互いに支え合えるよい関係』を築けるように、活動を継続しています。

現地の人がスタッフとして加わって下さっていることで、よりダイナミックに、この地域に暮らすと方々と出会い、関係性を築くことを可能にしています。

これらのHUGハウスの活動は、全国の皆様からの、祈りや寄付によって支えられています。
また、現地での雇用を含めた活動が、より多くの方に理解していただけるよう、啓蒙活動にも積極的に取り組んでいます。

被災地に心をよせてくださっている全国の皆様に心より感謝と御礼を申し上げます。
(記:マドフォ)

 *避難所にボランティアに来られた際に出会ったホープシーズの寺さんとは、その後も連携した支援を継続しています。現在行っているベンチプロジェクトで今回15台届けていただきました。

*避難所閉鎖後も活動を共にしてくださっている関西生コンの『ちょうさん(三嶋さん)』のブログでも、HUGハウスの活動を紹介してくださっています。合わせてご覧ください。

2012年5月26日土曜日

希望を失いませんように・・

今日は、午後から『おもちゃ図書館』でのケアカフェOpenでした。
昨年7月からサポートを行っているおもちゃ図書館は、障がいをもつ子どもとその親御さんが月に一度、安心して集える場です。
狭い仮設生活で思いっきり遊べない子どもたちにとっても広い集会室で自由に遊べることや、親御さんたちが情報交換をしたり近況報告をしあったり、ホッとする時間を過しています。

そうした中でも、周囲の理解を得られないことでストレスを抱えたり、将来に対する不安から内的なバランスを崩すかたも多いのも事実。カフェ当日や、後日HUGハウスに来られてなど個別ケアでのサポートも継続しています。

午前は、地元の多くの人が毎年この時期に行くという『田束山(たつがねさん)』をはるちゃんに案内してもらいました。
ツツジが咲きほこる山の頂きから南三陸全体を見渡すことができ、この地の方々は四季折々の美しい「海・山・川」に育まれてきたのだな・・と、しみじみとします。
 自然を愛し、「自然に生かされ」受け継がれてきた生活が、「自然によって奪われた」と、ある方が仰った言葉を思い出し、被災地に暮らしている方々が『希望を失いませんように』と、祈る思いで山を後にしました。



*夕方にはスイート君が久しぶりに来られました。HUGハウスのPV第2弾を予定しています。(記:マドフォ)



2012年5月25日金曜日

生かされたことへの感謝

志津川中学校で初めてケアカフェをOpenしました。
102戸からなる志中仮設では様々な支援団体からのサポートが継続的に行われ、これまで個別での関わりだけで、ケアカフェ開催を見送ってきていました。
これまで出会った方々や、HUGハウスの活動を知っておられる自治会役員から「イベントだけではどうしようもない」と云ったSOSを受け今回の開催に至りました。

いつものようにケアカフェ心香の目的は『心のケア』であることを紹介し、参加された皆さんとワンポイント学習を行いました。自己開示と心の解放・自己実現・守秘義務について確認し、「自分自身について話す」ことの大切さと「ここに居ない人のことは話さない」ことを約束していただきます。これにはどなたも頷き、実際この場にいない方についてお話しされる方は一人もいません。
震災時について、生きてきた歴史について、もっている不安や怒り、または「生かされたことへの感謝」について、今ここでご自身が感じている内面を語ってくださいました。
終了後、「次はいつ来てくれるんですか?一ヶ月に一回でも楽しみに待ってます」そんな言葉が聞かれました。
出会わせていただけた一人一人の命に感謝!


午後は午前のカフェで気になった方の所へ訪問&入谷方面(岩沢・童子下)を訪ねました。(記:マドフォ)
今年初めて外での「朝ミーテイング」











*昨日はHUGハウス通信発送作業を行いました。NO37号間もなく皆様のところへ到着いたします。

2012年5月23日水曜日

全身を『耳』にする傾聴

昨日より行っているスタッフのための身体的癒し、今日は6名で9回の施術を行っていただきました。
施術者曰く、「肉体的にはどの方もとてもひどい状態」だそうです。
HUGハウスの現地スタッフは、昨年3.11以来緊張や慣れない生活を継続しながらも「心のケア」を担ってくださっています。
傾聴は全身を『耳』にし、全神経を出会った方に向ける訳ですから、元々、楽なことではありません。
現地スタッフの皆さんにとって、ご自身の過酷な体験や不自由な生活を送りながらでのチャレンジと、落ち着かない精神が肉体に与えている影響も大きいのだと思います。
そのような中でも、誠実に取り組んでくださっているスタッフの皆さんに感動し胸が熱くなります。本当に有難うございます。
施術者もそのようなスタッフの身体的疲労を察知してくださり、時間オーバしてまで念入りに重傷な方には2度治療を施してくださいました。施術者の思いやりに感謝!

治療以外のスタッフは午前午後ともに個別と仮設訪問を行いました。
ある仮設で子どもたちの大人に対する接し方に心配の念を抱きました。親自身の先の見えない不安感が子どもに影響したり、ボランティアさんとの関わりの中で学習したり、メディアなどによる影響もあるかもしれません。
影響を受けやすい純粋な時期だからこそ、支援者同士、共通した認識をもち一致した在り方が今後求められてくるのだと思います。

ここ住む人々が癒され、より良い社会を実現できますように・・・
(記:マドフォ)

2012年5月22日火曜日

優しい配慮

今日のケアカフェは入谷中学校仮設でOpen.
心香のスタッフがフルでいたこともあり、近隣仮設への訪問とに分かれての活動でした。

昨年10月より毎月開催を続けていますが、初めて参加される方もいました。ケアカフェを継続していることやカフェの心地よさを聞き知って参加してくださったそうです。
HUGハウスの新スタッフと初顔合わせという方も多かったため、はるちゃんが機転を利かせ新スタッフの自己紹介を促してくださいました。その場は一気に和んだとか・・・。優しい配慮です。

個別訪問では、出会った方に静かに向き合っていると「健康でない自分は、夫にとってもう価値がない存在」だと思っている胸の内を話してくださいました。仮設が高台に位置していることで助けがないと外出もできず、一人になると泣いてばかりいるそうです。この方の内面に『暖かなもの』を味わえるまで傾聴は続きました。

午後の個別訪問は、志高・志中・切曾木でした。
そして、活動を継続するスタッフにとって強力な助っ人が仙台より来てくださいました。
堤がレポート添削者として数年前に出会っていますが面識はなかったとか。先日与った大篭教会でのミサで初の対面となり、スタッフの「身体的癒し」の提案をしていただきました。

特殊な機器を使って自己免疫力を高める施術を施してくださいます。数日間滞在してくださり、HUGハウススタッフ皆の身体的な癒しのひと時となります。
(記:マドフォ)

2012年5月21日月曜日

『心をこめて出会う』ということ

命が色づく季節
今日の午前は、カフェ調整と廻舘・沼田仮設へのカフェ案内配布を行いました。
今月末頃に開催いたしますが、どちらも初カフェです。

廻舘の方々は、これまで志津川高校仮設で合同して行っていましたが、念願の集会室が敷地内に完成し単独でケアカフェを開催してほしいと要請がありました。

沼田仮設は第Ⅰ・Ⅱに分かれていますが、その距離は2キロ近く離れており坂道でもあります。自治会は統合されているものの、互いの交流はほとんどないそうです。
第Ⅰ仮設には集会室はなく商店が隣接。一般民家と共同で利用可能な生活センターはあるものの、使用したことがないとのことでした。
アリーナ近くに位置し、商店・病院・役場が近くにあり便利ではあるようですが、支援する側にとっては便利な立地に位置することから盲点になりやすいともいえます。

初回開催のため一軒一軒を訪ね、カフェ案内を手渡しました。僅かな出会いであっても「声をかけてくれて有難う」「あがらいん(入っていって)」などの声が掛かります。
通過儀礼的な訪問ではなく、心をこめて『あなた』に出会わせていただいているスタッフ自身の存在が、相手の方をホッとさせるのでしょうね!

午後からは個別で歌津・志津川・南方方面へ訪問をおこないました。(記:マドフォ)

2012年5月20日日曜日

歌津『白魚祭り』でのカフェ

平成21年から始められた『白魚祭り』は町の大掛かりな行事の一つだそうです。
この祭りの会場でケアカフェ心香もOpenさせていただきました。

HUGハウス地元スタッフのみ、5名での開催でした。
大勢の人々が心香を利用してくださり、予定時間をオーバー、午後1時過ぎまで続けてくださいました。
どなたも喜んでくださり、昼には「お腹すいたでしょ」と屋台で買って差し入れしてくださる方もいたとか・・。
ドリンクが足りなくなり、拠点までもどり積荷して戻ったりと、地元スタッフさんたちの『配慮』『行動力』『機転』には頭が下がります。

目的の一つであった、HUGハウスの紹介チラシの配布をする間もないほどだったそうですが、地元スタッフさんたちの活動そのものがステキな広報です!有難うございました。

*上記のような状態でしたので、写真撮影も忘れてしまったそうな・・・。ケアカフェ提供では「人と出会う」ことが最重要ですので、度々このようなことが起こってしまいます。





 今日の大活躍の皆さまに心より感謝!!
(記:マドフォ)




2012年5月18日金曜日

神戸での定例会

初参加のハル(左奥)
HUGハウスの定例会では「心理的カウンセリング」と「スピリチュアルケア」を学びます。
10年以上続けている月に一度の定例会も、講師(堤)が被災地の支援に携わってからは、不定期な開催を余儀なくされています。

午前中は心理の学習。
他者との距離感がない状態
防衛機制の中から『同一化』と『摂取』を自分の体験に基づいて紹介しました。自らの体験を当てはめるだけに、どういった機制であるかがよくわかります。
また、南三陸でも好評を得ている「バケツ」と「ボール」を自分の心に見立てて内面の動きを紹介ました。客観的に内面がどんな風に動いているのかを表してみることで、新たな気づきもあったようです。

午後からは会話記録の検討。
心理とスピリチュアルの違いや相手を活かす出会いであったかどうかを検証します。
学習内容をメディアに収める明美さん
人は誰もが「丁寧に自分の話を聴いてほしい」と思っていますが、自分がしてほしいと思っていることを自分は他者に提供できているかと問われれば、なかなかそうでもないのが現実です。
スピリチュアルケアの学習は、丁寧に相手に向き合うこと、つまり他者を「愛する」ことのトレーニングでもあります。

久しぶりにあった仲間たちと、豊かな学びの時を共にできたことに感謝!

(記:マドフォ)

2012年5月15日火曜日

命の言葉

午前中は、『自然の家』で初めてのカフェOpenでした。
これまでは集会室がなく、個別での関わりだけでした。他団体のサポートや社協の運営する「わカフェ」もあり、ケアカフェ心香は入っていませんでした。ボランティアの撤退や、高台に位置する「わカフェ」に行くことが難しい方もいたようです。
心のケアのためのカフェに関心がある方もいるということで、今回の開催となりました。

集まった皆と話をして楽しむ場ではなく『私の語る言葉』に、丁寧に耳を傾けるケアカフェ心香に参加された皆さんは、初めは戸惑いながらも徐々に心の内を語ってくださいました。
それぞれの方が味わった震災時の悲惨さ、必死さ。人生の中で懸命に生き抜いてこられた方の言葉。出会う一人一人の命に感謝!

以前『スモールクワイア』が南三陸に訪れてくださいましたが、今回はそのメンバーの一人であるSr,大野が昨夕ボランティアのために到着。
今日の午後は、みよちゃん・はるちゃんのエスコートによるSr.大野の町ナビを行ってくださいました。目の前に広がる志津川町内の現実を前に、被災された方自身が語る3.11はSr.大野にとって特別な体験だったようです。
「あの日を思い出すのも辛いはずなのに・・・」と、みよちゃん・はるちゃんの命からの言葉をご自身の内面に深く刻んでおられました。
Sr.大野  後列左から2人目
それぞれの働き、出会い、出来事に感謝。

本日夕方には、ホープシーズの寺さんが奥様と共に来られました。ベンチプロジェクトは明日から始動です。

*堤とマドフォは研修会・報告会のため神戸に帰省します。みよちゃん、Sr.大野・寺さんと奥様に見送られて夜には一路神戸へ出発しました。現地スタッフの皆様、現地入りしたリピーターボランティアの皆様、不在中どうぞ宜しくお願い申し上げます。
(記:マドフォ)

2012年5月14日月曜日

生きててごめんなさい

震災前の伊里前(歌津
今日のケアカフェは『水戸辺』と『伊里前(いさとまえ)小学校』での2ヶ所同時開催でした。
水戸辺は「私たち二人で大丈夫です」と、みよちゃんとはるちゃんが担ってくさいました。頼もしいお二人!有難うございます。

集会室が4月に完成したことを受けて、『伊里前小学校』仮設での初のカフェをOpenしました。小学校に隣接するこちらの仮設は、外でテーブルを広げる場所もなく、これまでは個別訪問で特定の方たちとの関わりでした。

今回コミュニティにおける集まりに、初めて参加すると仰っていた「Hさん」(女性)は、昨年の震災2日前に遠くから引っ越しをしてきたばかりだったそうです。
見知らぬ土地で、知った人もなく、たった一人で体験した震災。この一年の間にHさんは、傷ついて疲れ果てボロボロになってしまいました。
ご自身の辛い内面「誰にも話せない。誰にも理解してもらえない。自分なりに頑張ってきたけど、もう・・・」。そして、ついには「生きててごめんなさい」って思うと語っておられました。

自分を理解してもらえない。誰にも気にかけてもらえない。自分の存在価値を全く見失ってしまっているHさんです。たまたま有給休暇をとり、家にいたところに心香のスタッフが声を掛けました。「行ってみよう」と思うのに絶妙なタイミングだったそうです。初めて参加したコミュニティがケアカフェ心香でした。
神様の計らいに感謝します。どうぞ皆様も、Hさんのために祈ってくさいますよう宜しくお願いいたします。
(記:マドフォ)

*Hさんの体験は、「私が存在していることを知ってほしい」という思いからブログでの投稿を希望してくださいました。 Hさん『あなたは大切な存在です』




2012年5月13日日曜日

あなたは大切です

『かいこ』で創ったブローチ
今日は一日を通して個別訪問、久しぶりにお会いする人や、気にかけている人たちのところへ足を運びました。

40年前に嫁と云う立場でありながら、女性たちの意識改革への働きを担った大上坊の『やまばと会』では、その働きを周囲の方々に認めてもらえるよう様々な取り組みをなさったそうです。当時、女性(嫁)が認めてもらうことはなかなか大変だったようです。
その取り組みの一つとして、「かいこ」を利用してコサージュを作成。販売もおこない盛況だったそうです。
この先駆的な働きは、その後も南三陸の名産の一つとして受け継がれています。

また、家がある・ないで人間関係がギクシャクとし、長年親しくしていた「友との関係が気まずくなった」「自宅は残ったけど、周囲には何もないし、誰もいない」。このような孤立感をもっておられる方は沢山いらっしゃいます。あの日がなければ、友人同士、近隣者同士で声を掛け合い互いの存在を確認しあえる豊かさの中で過ごしておられたました。
「なんでもないことが、当たり前ではなかったんだ・・失ったことでそれが解った」と仰っていました。

『あなたは大切です』というメッセージを受け取ることは、自分が体験していることを見つめる機会になります。そこで味わっている感情を知ることで、自分の本当の気持ち(本音)に気付くようです。痛みからの回復は成長の過程ですから、成長はこの気づきから始まります。
HUGハウスのスタッフは、出会った方たちと共に、成長(回復)の歩み続けています。
長さんが蓋を作ってくださいました
五右衛門風呂
(記:マドフォ)

2012年5月12日土曜日

心強い現地スタッフ

心強い現地スタッフのお二人!
今日の午前は枡沢仮設と午後には田尻畑でのケアカフェOpenでした。
堤は午前中、個別ケアの対応。マドフォは月初から続いていた風症状で10日よりダウン。

現地スタッフのみよちゃんとはるちゃんは「二人でも大丈夫」と、心待ちにしている皆さんの所へ出掛けて行ってくださいました。
集まって来られた方々からの話は尽きず、スタッフは予定の時間をオーバーしての帰宅でした。心強い限りです。心より感謝!

寺子屋大学生のOAK(オーク)のメンバーも、枡沢仮設の子どもたちと共に過ごすために合流してくださいました。





設置者ちょうさん。作者スヌ校長かいぬし。

 長さんの午前中は、蘇った津波で全滅したはずの庭木を移植するお手伝いをひきうけてくださいました。全てがなくなった自宅に何度となく足を運び、再生し始めた庭木に持ち主さんはどれ程喜んでいたことか・・・。依頼人と共に長さんへ、有難うございました。
午後からは、ケアカフェ心香の拠点までの案内板を設置してくださいました。
どうぶつ宣教会メンバーのデビューの日となりました!(記:マドフォ)


2012年5月11日金曜日

すみちゃん・けいちゃんの個別訪問


今日の地元スタッフはすみちゃんとけいちゃんでした。今日の一日は横山・柳津方面を訪問しました。仮設によって特徴も悩みもそれぞれで、いろんな方々の大変さに触れる事ができて、いい学び、いい出会いになったようです。

HUGハウスの紹介をすると興味をもって下さり質問される方もおられました。感謝です。

亡くなられたご家族の話をして下さる方もおられ、知っている方のお顔も見る事ができました。出会いに感謝し一日を終える事ができたようです。すみちゃん・けいちゃんありがとうございます。お疲れさまでした。(記:堤)

2012年5月10日木曜日

みよちゃん・はるちゃんのホスピタリティな訪問

今日、スタッフのみよちゃんはるちゃんは、南方仮設を訪問しました。車がつくやいなや声をかけられ、人々が集まって来て、たくさんの話を聴かせていただいたようです。いつもながらに出会いに渇いていることそして話をしたい人が多くいることを実感する一日となりました。話の内容は今の事・震災の事・震災前の事、色々です。希望を持てない方も多く、不安あり、戸惑いあり、苦悩する声・・・。また南三陸町を離れて暮らしている人にとってはやはり地元の町の情報が気になるようです。「今どうなってる?教えてほしい」そういう声もよく聴かれます。

この日は結局訪問しようと予定していた方までたどり着きませんでした。それでも必要とされ活かされていることに感謝しつつ、あたたかな訪問、ホスピタリティな訪問になったことでしょう。みよちゃん・はるちゃんありがとう。お疲れさまでした。(記:堤)

2012年5月9日水曜日

一人一人の現実

志津川町
本日の午前中は岩沢仮設でのケアカフェOpen.
平日開催は初めてのことでしたが、小ぢんまりとした中で、クオリティな出会いの数々に恵まれました。

ある男性が、ご自身の被災体験からアドバイスを提供してくださいましたので紹介します。

1.日頃から避難場所を確認し、指定避難所にはおおよその避難人数を把握し食料の備蓄をしておくと良い。
2.避難訓練の際、避難先での宿泊を体験しておくことは、必要なものを明確にできるのでお勧めする。・・と云うものでした。
これらは経験から生まれた知恵です。自然災害は防ぎようがなく、人間にその規模を計り知ることはできませんから、先人たちから学ぶことの大切さを改めて意識します。

最終活動の由香さん。
熱心に耳を傾けてくださいました。
今回は、個別訪問での出会いもありました。
「震災から時間が経つにつれ、色々なことがイヤになってきた・・」「狭い室内で、家族間のストレスは日増しに増幅。途方にくれる・・」「亡くなった家族が未だ見つからない。家にいると落ち着かなくて・・」「仮設から出られないから頭がおかしくなりそう・・」、そして、
『そんな人、仮設にいっぱいいると思う』。この言葉は、皆さんから共通して発せられます。
メディアで復興が取り上げられていますが、内面に耳を傾ければ、一人一人の現実が見えてきます。どうぞ、読者の皆様が関心をもって、生きる力を失いかけている一人一人のために祈ってくださることを希望いたします。

午後からは、仮設ナビとカフェ案内のため歌津方面に行ってきました。
どこへ行っても人々との出会いに積極的なスタッフの皆さんは、そこに暮らす人たちには勿論、HUGハウスにとって心強い限りです。スタッフの存在に感謝!

神様が二つに裂いたという岩
仮設に住む友美さんは、HUGハウスに初めて訪問してくださいました。気分転換ナビでは、初めて行く志津川商店街や、クリスチャンセンターを訪問。訪問を受けるのではなく、〝訪問していること〟を喜んでいました。
神割崎の伝説を教えて下さり、すぐに現地散策へ。戸倉には天女伝説があるなど、南三陸の魅力を教えてくださいました。もの知りな友美さん有難う!
(記:マドフォ)