2012年11月20日火曜日

命のリレー、そして人の優しさのリレー





Sさんの家が流された場所・
今日の活動は、午前午後とも個別の訪問でした。歌津地区の仮設、戸倉地区のみなし住宅、そして隣町の横山訪問に別れて行ってきました。個別の訪問だと、一人一人の話に時間を取って向き合う事が出来るのを嬉しく思います。今日の出会いの一コマを紹介します。




夫の仏壇の前で遊ぶお孫さん
Sさんは、震災の前に病気で旅立ったご主人の話しをしてくださいました。抗がん剤の治療後に、もう治る見込みがないのを悟ったご主人が、生まれたばかりの孫を見て、『俺の生まれ変わりだな・・・』とポツリと話してくれたそうです。その後、ご主人は急変し旅立ちました。Sさんは、「一生懸命、毎日駅から電車で通って介護したよ・・・十分できるほどの事はしたと思っている、だから満足なんだよ」と話しながらも、急に旅立ってしまい「さよなら」を言えなかった事は寂しいと涙流して 
夫の介護に向かうために使った駅の跡地・・

いました。『さよならが言えない別れ・・・』を体験したSさん、思いはあいまいで複雑なようです・・、でも、目の前の孫が、夫の生まれ変わりのような気がしてきていると言われた顔には嬉しさも感じられました。命のリレーって、こういうことなのでしょうか?



仮説の周りを歩くHさん
Hさんは、日中家族が働きに出る為に一人で時間を過ごしています。何もすることがないからと、仮設の回りを何度も何度も一人で歩いているとの事でした。今日、出会った時には、「朝、3週歩いたよ。今は、午後の分さ・・・こうして歩くだけ。」Hさんは、一緒に歩きながら昔話をしてくださいました。津波でご主人と一緒に流され一人生き残ったHさん、「時々、思い出して来てくれるのは、嬉しいね」と別れ際に話してくださいました・・・Hさん、また一緒に散歩に付き合わせてくださいねとお願いしてきました。Yさんの奥さんは、「一日中、ぼーっとしていると気がおかしくなるから」と愛犬に話しかけ「家族が仕事から帰るのを待っている」そうです。「仮設住宅の中で一人でいる時間の長い」・・・ことを話してくれながら、訪問に心から喜んでくださいました。



Yさんの愛犬
また、戸倉地区のみなし住宅で訪問したEさんは、以前のブログ「独りぼっちからの解放・・」(11/14)で紹介した方です。今日は、Tさんの友人も誘いスタッフと合わせて3人での訪問。日中は一人での過ごすTさんは、3人ものお客にたいそう喜ばれていました。






Tさんの友人とスタッフのえみちゃん
Hさんも、Yさんの奥様も、Tさんも、みんな「ひとりぼっち」の辛さの中に居るようです。一人になる状況は違えども、辛くて寂しくて悲しい・・・そんな気持ちは同じで、ひしひしとその思いが伝わってきます。人の温かみや優しさを持って訪ねる個別の訪問が、命のリレーではないですが、温かみと優しさを伝えてゆくリレーの役割の一つになるjことを心から願います。


訪問したMさんがスタッフの為に
と手作りストラップ


 








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