2012年10月23日火曜日

見つからない夫を思う心


町の様子・・
 
基礎を掘り起こした場所も冠水

今日の南三陸町には朝から暴風警報が発令され大荒れの天気でした。津波の被害を受けた町では、流された家の基礎を掘り起こす作業が行われています。1件、1件残されていた基礎を掘り起こしているので、写真のような風景になっています。まるで元あった家たちが、自己主張しているかのように、『私たちは、ここに居ます』と・・。

Kさん宅で・・

 今日の活動は、午前・午後とも個別の訪問の日でした。地元スタッフの、えみちゃん、ようちゃん、るみちゃんは、隣の市である登米市にある南方方面の仮設住宅やみなし仮設住宅を訪問しました。

Wさんの作品のふくろう

仕事をしている
時に輝くRさん
 訪問したKさんは、出身地にある志津川中学校に毎日、息子さんを送迎しているとの事です。でも、その後は、なかなかやる気が起きず、家の中にいる時間が多い様子・・志津川からの訪問はとても嬉しいようです。いつも、訪問しているWさんも、登米市内の知り合いは出来たものの、志津川の人とは違い、やっぱり地元の人との触れ合いが恋しいという話でした。何時も、手芸に精を出しているWさん・・・寂しさを紛らわすための裁縫なのかも。一方のRさんは、離れた場所に暮らさなければいけない中でも、働いている時が一番輝けると話していました。Kさん、Wさんからは、「人間、場所があるだけでは、生活は成り立つというものではない」と教えられました。Rさんからは、「働くことで社会に役に立つことが力になる」とも教えられた訪問だったと思います。Kさん、Wさん、Rさんありがとうございました。
  
先日までテントがあった場所も・・
 おしょうさんは、志津川町内のある仮設を訪問しました。先日まで、集会所の外にテントを張り、皆が集まってくる場所がありましたが、今日はそのテントも無く寂しい感じ・・・。これから寒くなると、尚一層外に出てきて集う、という事が少なくなるかもしれません。
 この仮設での訪問先はある女性。ご主人が未だ見つかっていません・・・、彼女は、その心中を「早く見つかって欲しい・・・でも、見つからないなら、このままでもいいかも。いま、見つかったらその死を認めざるをえなくなるし・・・。それも、嫌だから!」と教えてくれました。彼女の内面を受け止めていくためには、その心の中の複雑さを理解し受けとめ、その悲しみを感じるためのセンスが非常に問われると思いました。
 そのセンスをどう、育てていけるのか・・・問われている気がします。
(記:宇根)











 

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