2012年10月15日月曜日

相手が話したい事を聴く


話し相手になってくれたAちゃん
「・・・津波が来るのを何とか逃げ切れたけど、もしあの時に逃げられなかったら死んでいた。それが頭にあって、なかなか眠れなかったんだと思う。それでも、こうしていろいろ人に話が出来たので、今は眠れるようになってきた・・・わすれたくても忘れられない・・・だから、もう冥土の土産に忘れないようにするさ」と、今日話してくれたある仮設住宅のお母さん。自分の実家が流され、弟の家族が流され、自分の兄弟の家も流され・・・と挙げればきりがないほど。その苦しい状況の中でも、過去の辛い経験を「土産」ものにする気持ちに切り替えようと努力している思いを聴かせて頂きました。そして、「元気じゃないけど、空元気にするさ。そうでもしないとね、やってられないから」とも愛犬のAちゃんに毎日話しかけながらも、お母さんの「空元気」が、生きた元気になっていきますように願います。

住宅地のそばに建つ仮設住宅

ワンポイントレッスンで皆で確認
今日のカフェ活動は、吉野沢仮設住宅で開催。 地域の住人の参加もあり全員で11人が来所。ワンポイントレッスンを行い、カフェの意味と目的を確認後にカフェを始めました。スタッフも2、3か所に別れて丁寧に傾聴を心がけました。
カフェの風景
カフェでのある出会いでは、津波の被害を思い出しながら涙ぐむ場面もありましたが、今を生きるための力を、前を向くために津波から学んだと事を大切にしたいという思いが伝わってきました。話を聴くスタッフとしては、自分の聴きたいことに気持ちが捕らわれがちですが、話したい相手が何を話したいのかに敏感になることが大切。それでも、なかなか何時もそうはいかないのが課題です・・・。今日も、本当に相手が話したい事を話せていたかは謙虚に反省しながら明日に臨みたいと願っています。
スタッフのすみちゃんとTさん
午後からは、個別に仮設住宅に訪問を行いました。訪問したある方は、「みなが居る場所では、なかなか話せないんだよ」と話していました。
 カフェの限界を感じると共に、個人的にゆっくり話が聴ける 個別の訪問を、更に充実させていけるように努力したいと思います。(記:宇根)

 




0 件のコメント:

コメントを投稿