2013年7月22日月曜日

あの頃に比べたら…


肌寒く、雨がパラパラ…朝のミーティングで、スタッフそれぞれが週末の出来事や、今日の調子を確認し合います。あるスタッフは、「今日の天気の様」との事、別のスタッフが「それは、時々晴れて、時々小雨ということですか?」と聞いてみます。「そうかもしれませんね。」
自分の出来事や感情を意識的に確認する作業は、訪問先での傾聴に集中するための準備です。
 

高齢者施設の中のデイサービスで、
仮設訪問の際
出会った方に再会しました。
あるスタッフが訪問したお宅で、
じゃがいもが丁寧に並べられて
干してありました。
 
午前中は高齢者施設を、午後からはそれぞれ個別に訪問させていただきました。

老人施設では、スタッフ4人それぞれが別のセクションを訪ねました。あるスタッフは、繰り返し同じお話をされる認知症を患った方を訪ね、聴かせていただきました。生き字引のような方のお話も伺わせていただきました。中には、お部屋を紹介していただき、過去に興じておられた趣味の数々を見せて下さる方がありました。「これが俺のマンションだ。」その方が自分の人生に自信を感じる瞬間を分ち合わせていただいたようなひと時でした。またあるスタッフは、寝たきりの方とも、言葉少なにゆっくりとした対話の時を持たせていただきました。印象的だったのは、久しぶりに訪問させていただいたスタッフが、一か月の間に随分入居者の方々の体調に変化があった事でした。ある方は、「あの人もこの人もいねぇよ。みんなこうやって体崩してくんだよね。」と話してくださいました。それから話が震災の事になり、「戦争を経験しているから震災は何でもない。」と語られました。実はこのスタッフ、午後からの個別訪問先でも、同じような事を伺いました。チリ地震に遭い、追い打ちをかけるように家族が交通事故に遭遇。夫も体調不良でこの方が家計の支えとして働きに出なければならず、心身ともに砕かれながらも生活を支えて来られたご経験を聞かせていただきました。
先日の「cocoタイム」での記念写真を
手渡しに、おしょうさんが仮設を回りした。
突然襲う自然災害による被害は、受け入れ難いことでしょうが、その解釈や、人との関係などで、生き方や物事に対する見方が随分変わるということを学びました。互いの配慮によって協力すれば、苦しみの経験が、軽くもなる―
きっと東日本大震災の被災後に受けられた支援が、この方にとって随分良かった体験だったのかもしれません(記:林)



 

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