2013年7月17日水曜日

互いに聴き合う関係が生まれる

 南三陸町の志津川地区は、昨日まで降り続いていた雨によって道路の至るところで冠水しています。震災によって生じた地盤沈下が原因です。

 ある地元スタッフは、自宅から役場があるところまで行くために利用していた道路のルートの4つの内2つが冠水していたそうです。スタッフは、冠水し通れなくなった道を見ながら、「自分が暮らさなければいけない町はこうなんだ・・覚悟しないといけない」と考えさせられたと分かち合ってくださいました。思い出のある風景や日頃使い慣れた道路も変わり、一変した町・・・、それでも私はここでくらさなければ行けないけないのだろうか。このような現実の思いを機会ある度に頭をよぎっていく日々。
  どのように生きていくか、どこで生きていくか・・・覚悟をきめていくという行為を迫られる被災地では、多くの人が何かの希望を抱きつつ、決断しようとしているのかもしれません。どうか、その決断、覚悟に支えと勇気がありますようにと願います。

 
 今日の個別訪問は、志津川地区の仮設住宅でした。
訪問先で、庭入れをしていて熱中症になり気分を悪くした方の話がありましたが、猛暑の影響はここにも現れてきていると実感します。
 ある女性を訪問した地元スタッフは、その方の若い頃、そして今の苦労話を沢山教えていただきました。我慢の連続だったにも関わらず、我慢・忍耐の姿を子供たちに伝えていきたいと望んでおられる姿は、まさに人生の教師のように感じるほど。
 その方が「私は、あんたに喋って心を楽にさせてもらうけど、あんたも私に話して、心をらくにしたらいいよ。どうぞ、私に話をしにおいで」と勧めてくれました。話を聴きに行き、話を聴いてくれる人に出会えたのでしょう。共に聴きあいつつ成長していける関係が生まれることは、嬉しいものです。


 午前中は、戸倉地区の仮設住宅でカフェを行いました。

参加者は5人でしたが、スタッフ一人一人がしっくりと話を聴ける時間が持てました。

 参加者のお一人が、「美味しいものを食べると75日、長生きするんだよ」と話されていましたが、じっくり話し語りが出来たら何日分かイキイキする力が生まれるだろうな・・・と思いました。終了後のHUGや握手の時間に見せた参加者の嬉しそうな笑顔をみながら思いました。(記:宇根)


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