春休みは子供たちの卒業の季節。
今日も訪れた仮設住宅で、卒業後に南三陸町を離れて進学する学生に出会いました。新しい門出に不安と期待に胸を弾ませて話す姿に心よりエールを送りたくなりました。進学先での自炊を送る事になっているその子は、「自炊は出来るよ、だっておばあちゃんから、教わっていたから」と。そのおばあちゃんは、津波で流されているので、教わった事を片身のように大事に生かしていくのだろうな・・と思いました。新しい門出を迎え、津波で受けた悲しい経験や辛い経験を抱く心も、共に新たな癒やしのステージへと進む事を願いたいものです。
今日の活動は、個別訪問と仮設住宅へのニーズ調査でした。
個別訪問では、入谷地区の仮設住宅や近隣の在宅を訪問してきました。仮設住宅訪問では、震災で家が流された悔しい想いを分かち合ってくださる方が居られました。先祖代々受け継いで来た土地を守りながらも、その地で育った樹木を利用して建てた家。とても愛着のある家だったようです、「全部、流されてしまって・・何とも悔しいことか」とこぼす言葉には、重みがありました。もう80歳を超えたその方は、「もう後は死ねる場所があればいいさ」と話していましたが、本当は自分の家の畳の上でその時を迎えたい、という気持ちの裏腹なんだろう、そう思いました。
仮設住宅のニーズ調査は歌津方面へ出かけていきました。
現在、ケアカフェ心香の開催や個別訪問に出かけている仮設住宅は町全体の仮設住宅の中の一部です。地域によっては、訪れたことのない仮設住宅も未だあります。
今日、訪れた仮設住宅の中には最近集会室が出来上がり、これから利用が始まるという場所も少なくないようです。ある仮設住宅では、5月になったら是非カフェを開催して欲しいという希望も受けて帰ってくる事ができました。
調査に回った地元スタッフは、もっともっと多くの方々が出会いや心の支援を必要としているでは・・という思いを味わっているようです。この思い、どんどん広がっていけるようになるといいなと思います。(記:宇根)
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