2013年3月14日木曜日

心の扉を開けない辛さ

南三陸町の住人の主体的な活動に移行していく事を大切な目標の一つとして位置づけていますが、地元スタッフが増えていく事がその一つだと思っています。
 この度、地元スタッフに新たなメンバーが加わりました。これまでは心の支援やケアを一緒に行うスタッフばかりでしたが、今後の組織作りのためにも事務等を一緒に行える人材は必要不可欠です。そういう中、先週より、Jさんが手伝いに来てくれています(写真左)。事務の仕事は、いろいろ多いだけに自分のペースを取り戻しながら少しづつ覚えて行ってもらえたらと希望しています。
 

 今日は、志津川地区の仮設住宅でのカフェと個別訪問を午前中に行いました。20戸程の小さな仮設住宅で日中の在宅者は少ないですが、一人一人との出会いを大切にしながら活動を大事にしたいと思っている所です。今日参加された、自治会長さんは「大きな仮設住宅には、沢山の支援はあるけど、こういう小さな仮設住宅に来る人たちは少ないんだよ・・・」と話しておられました。仮設住宅によって生じる支援の偏りは支援する側にとって、見直さなければいけない課題だと思います。

 
  午後には、別の仮設住宅の個別訪問を行いました。

「こころなおして、灰なおして・・・こころなおして、灰なおして・・こうして、毎日線香をあげる時に、灰をキレイにするの。そして、今日の一日を無事に過ごせて感謝するのと、明日一日が新しく始まりますように」と毎日、手を合わせていると話してくれた女性が居られました。

 ただ、その方は部屋から出られません。心苦しくなるから扉や窓も締めきれない・・・そんな生活を送っておられます。誰かと話しをする事もままならないために、唯一話が出来て安心するのは、先に旅立ったお母さんのようなのです・・・。今暮らしている周りに、心許せる人が誰も居ない不安は、とても大きいものだろうと想像します。

 心の扉や窓を開けても大丈夫・・・、そういう経験を多く持てるように、そういう関係が一つでも生まれますように、と願いたいものですし、そのために必要でしたら手伝いを続けていきたいと思いました。


 仮設住宅を歩いていると、孫をオンブしたおじいちゃんに出会いました。可愛いお孫さんを寝かせるために、オンブしながらテラスを直している姿がほのぼのしく、つい写真を撮らせてもらいました、ありがとうございました(記:宇根)

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