2013年2月28日木曜日

震災の起きた3月を迎える町に・・

  昨晩のテレビのニュースで、被災地の様子を取り上げた内容がありました。アナウンサーが、「3月を迎えあの日を忘れないために折に付け被災地を取り上げます」と話していました。3月を迎えると、急にメディアが被災地を取り上げ出すのは、昨年と変わらない感じがしますが、単なるニュースで終わらない取り上げ方をして欲しいと切に願います。

 今日の南三陸町は温かくなりました、気温は志津川地区で10°まで上がり春の日差しを感じました。思わず、あたたかい日差しの中、雪で汚れてしまった車を洗ってしまいました。
町の中は、未だにあの当時のままで壊れた水門が横たわっています(写真左上)。国道沿いには、倒壊した家屋の基礎を掘り起こした際に出たコンクリートの固まりが山のようにうず高く積まれています(写真右)
 
 そのような中に、鉄骨だけの建物が佇む姿(写真左)に、心が痛くなります。
 先日、ブログで紹介しましたが、この町を見下ろせる高台にある仮設住宅に住んでおられる女性が、仮設住宅から見える町(写真右)を毎日見に出てきます。見に出てきては、自分の家がないのを確認して帰ってくるとのこと・・・。
 今日は、その方の部屋を訪問してきました。迎えてくれたその女性は自宅が流された話をしながら、「何千年に一度の出来事に、どうして私が経験しないといけないんだろう・・・、家の周りでは沢山の知り合いが流されてしまいなくなりました・・・私だけが残ってしまったように感じるし、私みたいなものがどうして残ったのかなんて考えてしまう・・・」と思いを伝えてくれました。自分の人生や命の意味を模索する日々を生きているのが伝わってきました。「でもね、私がこの仮設住宅で、一番幸せだと言われているのよ、だから幸せだと思うようにしたいの」と彼女は話してくれましたが、他人が話すからではなく自身で「幸せだ」と思える日が来ることを願いたいものです。そして、このような思いで日々を暮らす方々が現実にこの被災地に居る事を多くの方々が知って心に止めて欲しいと思います。


 今日は、来年度の活動に向けての事務仕事がメインでした。
震災によって生じた心の痛みを背負って生きる方々だけではなく、震災以前の未解決の課題を背負って苦しみながらも精一杯一日を生きておられる方々がこの地に、どんなに多いことか・・・。まだまだ心の回復への道のりが長い事を思うと、来年度も、その後も地道に活動を続けていけるように努力したいと思います。



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