2013年10月1日火曜日

待っている人たちの心を忘れずに

 今日は、スタッフは訪問するグループと通信の発送作業をするグループの二つに別れて活動を行いました。

 訪問を行う活動と違って通信の発送作業は単純な作業です。しかし、その単純さが時としては大いに役立つこともあります。
 今日、発送作業した地元スタッフのお二人は昨日の、移動カフェに出勤したお二人。始めての試みであったために緊張がかかり、また多くの方々との出会いにも神経を使いと、普段の活動とは違った疲労を覚えていたようです。その疲れを自覚したスタッフの二人は単純作業をしながら、自己のメンテナンスを行ったようです。この自分への気づき、自分のメンテナンスへの意識がスタッフの中に育ってきているのは大きな成長だと思います。そして、このメンテナンスが上手になっていくことが、向き合いの上手に繋がっていくとも思います。


訪問したグループは、ある仮設住宅で高齢になっても一人暮らしをしている女性とあってきました。歩行もおぼつかない位の脚をしているその方の独居の状態に心配の気持ちが大きくなりました・・・、定期的な訪問を続けていきたい。そう感じて帰ってきましたが、帰り際にその方は、体にいいからと黒飴を人数分くださったとの事でした。足が悪いために両手がふさがってしまうため、お腹に巻いている腹巻をカンガルーのポケットのように使い飴玉やドリンクを入れていたようです。
 ほとんど誰も面会に来ない状況でも、しっかりと飴玉はカンガルーポケットにしのばせていました。何時か訪ねてくるだろう人に分けてあげるためだったようです。小さな飴玉でも、お礼に分けてあげたいと思いつつ訪ねてくる人を待っている姿は忘れられません・・・。温かくなった飴玉に込められた想いを噛み締めたいと思います。


 他に、今日は幾つかの仮設住宅を訪問しました。
明るく元気そうな男性たちと過ごした時間、楽しそうに笑い声が溢れている時間だったようですが、お別れの時間になると、「寂しくなるね」とこぼされた言葉にスタッフも胸を痛めました。「また来ますから」と伝えると、「そんな言葉、誰にでもいっているのだろう」という言葉が帰って来ました・・・、有言実行。心と心の繋がりを単なる挨拶で終わらせない事の大事さを痛感しました。

訪問の記録を忘れず・・
またある女性は、入院している母親の元に泊まり込みでいくとのこと。「食欲のない母親のそばで泊まり込むと少しは食べれるから・・・」だそうです。今まで話したことのない母親との事をポツリと話してくれた思い。きっと母親への思いが詰まっていたのでしょう。その方との距離感が縮まったように感じます。母親への思い・・・更に聴かせていただけると嬉しいです。


最後に活動を終えて、今日の出会いを記録しながら、学んだ事を忘れず自分のものにしていく事も忘れません(記:宇根)




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