2013年10月25日金曜日

町民のまなざし

本日のカフェは、さながら芋煮会となりました。

豚汁にお漬物、サラダにはんぺい、かぼちゃ入り赤飯。お菓子も添えられています。
集まった方々の関心



は、目下選挙。選挙期間中だからこそ傾けられる耳に、震災での想いを訴えたいという住民の声が飛び交いました。
中には、町外から来たスタッフでは分からないようなまなざし、感覚もありました。

「町全体で亡くなられた方への供養塔がほしい。」
特定の建物とその前にある供養の品々では、住民にとって町のシンボルにならないようです…。
想いが入ったお赤飯

「震災当時、○○館で必死になって救助を手伝った方々に感謝状を送ってあげたい。」
自分の身の危険を伴いながらでも、何十人もの住民を助けることができた体験は、今やその方にとっての誇りです。

「町をつかさどる人々に、仮設回りをして声をかけて欲しい。」
町を代表する人々への尊敬と存在の大きさ、期待が伺えます。
同時に、自分の力ではコントロールの効かない現実にもどかしさがにじみ出ます。

町民であるという意識が高いからこそ、ここでの存在認識がほしいし、何より大切にされたいという思いが表れているのではないでしょうか。
ある方にとっては、震災で亡くなられたかた、震災で助かった方々を思い、黒ごまの入った赤飯を炊いて振舞ってくださったかたがありました。この赤飯はもともと、ある会合で自分の気持ちを訴えるために、炊いたもの。想いを料理に託していきます。

傾聴では変えることが出来ない今の現実。
「家族療法とグリーフ」研修会を紹介するHUGさん。
しかし、傾聴によってその方お一人お一人に変える力があるという認識を得ることができるかもしれません。住民の気持ちは、汲み取られ、誰かに夢を実現してもらうものではなく、自らが自分の気持ちや想いに向き合い、責任を持って自ら応えていく、行動していく、積極的なあり方が問われるのかもしれません。

どんなケアがこの町にとって今必要か…模索は続きます。
 午後からは、スタッフ同士で熱い議論を交わしながら、来月の調整などを行っていました。自らの心のケアが当たり前の世の中になることを夢見ながら…(記:林)

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