2013年10月7日月曜日

セルフケアを生きる

年を重ねていく事を、どのように受け止めていくのか?

この事はとても大切な事だと感じます。人によっては、高齢になることに苦悩を感じたり、辛い現実に目を背けたくなるように感じたり、あるいは諦めのような感じを持ったりと・・・。ただ、どのように感じようと、高齢に向かって私達皆が生きているの変わりありません。それだけに、高齢になっていく自分の捉え方一つで日々の生活も大きく左右されそうです。
 今日は、ある仮設住宅で暮らす90歳近い方が、年を重ねていく自分の事を次のように表現してくださいました。

 「最近自分史を書いているけど、なかなか進まない。進まない理由は、この手が言うことを効かなくなってきているからだけど、それよりもこの頭の方がゆっくりになってしまって・・・。能率が上がらないんだよね。でもね、このゆっくりになっていく事は順調かもしれない。病院の先生も、順調に年取って来ているよって言う。わたしも、もう何時逝ってもいいと思う。そういう意味では、ゆっくりになってきているのは順調な進み方だと思うよ」

年を重ね、老いていく自分を「順調に進んでいる」という捉え方・・・、マイナスではなく進んでいること。順調であること、こう捉えられたらどんなに豊かな日々になるでしょうと思います。いつか来るでろあろう旅立ちを準備しつつ今を生きるための、秘策を教えてくださったように感じました。



今日の活動は、歌津地区の仮設住宅での「ケアカフェ心香」開催の日でした。
カフェには11名の方々が参加されましたが、個人個人の話しをする時間の他に全体には、終始笑顔と笑いがあふれる時間でした。
 中でも笑いを提供してくださったある女性は、自分の面白い経験をダシに何度も皆さんを笑わせてくれました。ですが、彼女は「こんな風には部屋では笑えない・・・こんな風には夫婦間でも笑えない・・・むしろ、いがみ合っていることが多いよ。でも何時までも泣いてばかりいられないから、ここでは笑うの」と話してくれていました。

 笑顔とそうでない心が同居しているようです。相容れない二つの心が同居していても、その二つの心に揺れ動いてばかりではない。そのうちの笑顔を、今は味わいたいから笑う・・・。簡単なようですが、大事なセルフケアなのでしょう。(記:宇根)

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