2013年10月12日土曜日

月命日にあたり・・・悲しみの深さ

今日は、震災の月命日の日。

何年経ったら震災で経験し感じた心が癒えていけるんだろう・・・。
本当にそう思いたくなるほど、辛い経験、悲しい経験が心に大きな影響を及ぼしているのを感じます。この祈念の日に多くの方々と想いを共有したり、共に悲しみを味わいつつ過ごしつつ、その深い悲しみからの回復の歩みを共にしたいとい願っていました。

 今日は、定期的にカフェで出会っている方が家族の供養のために出向いている場所に一緒に同行させてもらえました。家族が津波後に見つかった場所で、その冥福の祈りを共にさせてもらえる機会でした。その方からは、震災の状況から、津波後に見つかった経緯、始めて祈りに出向いた際に鳥になってそばに来てくれたように思えて思わず涙が流れてしまった思い・・・、などなどとても深い話を聴かせてもらいつつ祈らせていただきました。
 流されて亡くなった方の事を心から慕っていること、そのともらいに本当に心を割いていること、死を挟んでも命がつながり合っていること等を感じました。大切な方を亡くしてしまう悲しみが、いかに深いかを改めて痛感した感じです。

★地元スタッフのメッセージ:「あらためて、身内が亡くなった人の気持ちが大変なのを感じました。どれくらい、落ち着くまでかかるのかを考えると・・・、辛かったし、心が疲れました。また、他にも沢山の亡くなった方の事を思い出して、思わず海に向かって手を合わせていました」(すみちゃん)



今日の活動は佐沼方面・南方方面の個別訪問と、みなし仮設住宅でのカフェを行うことでした。

 カフェには6人の住人が参加されました。カフェの時間は、「いまも未だ未だ怒りや不満がいっぱいっていう感じ」(すみちゃん)でした。「時間がたっても、こうして不満をぶちまけられる場所があるから良かった・・・、これはこころの栄養だよ」と心の中の怒りを終始話しておられたAさんが話されていましたが、吐き出せているという自覚になりそれが受け止められているんだと思える実感が癒しに繋がるのかもしれません。
 月命日にあたり、最後に参加者全員で黙祷を捧げました。

佐沼・南方方面に訪問に出かけた地元スタッフの、るみちゃん・えみちゃんからの報告は、

「今日訪問した、佐沼近郊に自宅再建した、おじいさんは、『一人ぼっち、早く老人ホームへ入りたい。寂しい。誰も訪ねて来る人もいない。あんたたちくるのが、唯一の楽しみなんだ。』とおっしゃってくださいました。突然訪ねても、いつも快く迎えてくださいます。この仕事をしていて、いつも考えさせられます。津波でおくさま、嫁いだむすめさんを、流され、残された家族の絆は、うまくかみあわず、孤立し、話せる人もなく、日々つのる人恋しさ。たた寄り添うことしか、できないもどかしさ・・・・。少し寂しい気持ちになりました。」(えみちゃん)

「今日は震災から2年7ヶ月目です。その大切な日に奥様と娘さんを津波で亡くされた方のお宅に伺いました。その方は、話し始めるとすぐに『 寂しい…寂しくてたまらない…辛すぎる』 と胸の内を話して下さりました。貴重な日に相手の心に寄り添えた時間は私には凄く良い体験になりました。この方に少しづつでも笑顔が増える日常になりますように…寄り添い続けたいと思います。」(るみちゃん)

震災によって生じた家族との別れの苦悩・悲しみだけではなく、家族間に横たわる課題に苦しみ悲しむ心にも出会う日々・・・、人の心の深い悲しみ・・・。(記:宇根)





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