2013年6月27日木曜日

生きる原動力に支えられたい

「わたしがガンでした。でもね、もう何ともないのね。もう治ってしまって、ほらこんなに元気」

 ある仮設住宅でケアカフェを開いた時に参加した高齢の女性が話していた言葉です。昨年の暮れ前に元気になった自分を紹介しながら、世話を観ていた孫と楽しそうにしている姿が記憶に残っています。
 
今日、地元スタッフより、その方が旅立ったという知らせを聞きました。
癌の進行が早くそれが原因のようでした。「もう治ったからね」と話していた言葉とは別に、癌は進行していたのかもしれません・・・・。朝のミーティング時にこの知らせを聞きましたが、あきえさんの修道会でも日本のために支援してくれていた方が旅立たれたという報告もありました。

 今日の朝のミーティングはスタッフ全員で沈黙をしつつ、旅立たれたお二人のために黙祷を捧げる時間となりました。黙祷と言う祈りを捧げる・・・、この行為を共にできるのはとても有難いと感じます。限界にぶつかった時に、そこにとどまってしまわずに前に進めるための一つの心の力に繋がるものが「祈る」ということなのかもしれないと思うからです。仮設住宅で暮らしていて癌で旅立った女性が抱えていた家族間の課題は大きいもので、どうにもならない感じさえ持ってしまいます・・・。それでもその限界に留まらずに何か期待出来る心を持てるようになりたい。黙祷の時間は、その力の発源であると信じたいものです。

 今日の活動は、地元スタッフのるみちゃん。えみちゃんとあきえさんが終日南方方面の訪問に出かけました。

 仮設住宅では、現在花を育てるのが生きがいと話す方と出会ってきました。花が育っていくのを見ているのがこころ落ち着くと話すその方は、「綺麗に育っていることを褒めてもらいたいよ。言葉で褒められるというのは必要だよ」と話していましたが、褒めてもらうことも認められるということなのでしょう。自分を認めてもらえる事がどんなに力になるのか・・・、今日の出会いは再確認です。
 また、他にも一人暮らしの男性と昼食を一緒に取りながら時間を過ごしてきたスタッフには、「ものが何もかもなくなっても、自分が心開いていければ人が集まってくる」ことに今を生きる原動力にしていることを教えてもらえた事は喜びだったようです。


 午後には、とめ市民プラザを表敬訪問。出来上がった通信「こころの風」を手渡してきました。この市民プラザの紹介で、市内のNPO「さくらんぼクラブ」の代表熊谷さんとも話をする時間を持てました。HUGハウスの活動に関心をもっていただき今後の連携の話にもなりました。
 貴重な時間を割いていただきましたことに心より感謝です、有難うございました。(記:宇根)







 

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