2013年6月17日月曜日

一人一人違う癒しの歩み

 震災で失ったものがあまりにも大きかった・・・、

今日出会ったある高齢の女性は、震災の話をしだすと涙が止まらなくなりました。その方は、いつも出かけると花を買ってくるそうです。仮設住宅玄関前は買ってきた花でいっぱいになっていましたが、「こうして花が増えてくるのがいいの、花を買ってきて増やしていくと心が癒されてくるような気がする」と話していました。

 購入した花の手入れまでは出来ず枯らしてしまうようですが、流された元の家のように花を増やしていくことで、ご自分の心の安定を図っている姿が印象に残ります。震災で失ったものの大きさに心が泣いている・・・のかもしれない、スタッフはそう感想を持ちました。これからの季節、多くの花たちが癒してくれることを願いたいものです。


  一方、他のある方は、前回お会いした時より泣かなくなったと話していました。泣いている時間が少しづつ減ってきているようでした。

 その方の悲しみは、震災の直前に旅立ったご主人との別れが原因です。でも、今はそのご主人の写真を持って毎日夕方16時にはテレビの前に座るそうです。ご主人の好きだった「水戸黄門」を一緒に観るからだと話してくれていました。今も一緒に観ていてくれる・・・、別れの悲しみから生まれたのは死を超えた繋がりなのかも。


 今日は終日、仮設の個別訪問でした。上記の出会いの他にも、多くの方々との出会いもありました。ある東屋で集まっていた方が、しっかりと覚えていてくれてスタッフも嬉しくなりました。
 その中でも、「こころのケア」について行ったワンポイントレッスンの中身まで覚えていてくれた方がおられました。「ためになること・・」と言い残して用事に帰られた方に、今度お会いしたらためになっている内容を是非、聞かせてもらいたいと思いました。(記:宇根)

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