2013年6月13日木曜日

「開き直る」という強さ

「諦めですかね・・・開き直ったという方がいいかも」

 ある方が話してくださった言葉です。その方は、仮設入居後に病で視力に障害が出てしまいました。突然、視力を奪われるという現実の中でも、その方は明るさを失っていません。以前訪問した際には、「なーに、今は強がっているだけですよ。これが数ヶ月したら、どうなってるか分かりません」と話していました。今日、数ヶ月ぶりに訪問してみると、その前向きさに変化はありませんでした。むしろ、以前より敏感になっているようにさえ感じました。

訪問中にいただいた漬物
その方に、明るさの力をどこから汲み取っているかお聴きすると、「諦めですかね・・・開き直ったと言う方がいいかも」と返事が帰ってきました。その言葉には、決して投げてしまう意味での諦めではなく、積極的に現実を引き受けて生きようとする前向きな諦め・・という内容が含まれているのが分かりました。

仮設の談話室で・・。
受け入れたくない現実を引き受けて自分なりの生き方を探しながらも懸命に生きる。難しいですが、それを実践している姿を見せていただけるのを嬉しく思います。


 今日の活動では仮設住宅への個別訪問、隣接した隣町の登米市内の在宅方々を訪問いたしました。

 ある在宅を訪問すると、とても綺麗なバラの庭を見せていただきました。バラだけでなく、野菜もきっちりと測ったように植えられていました。震災以前には殆ど寝たきりの状態で外にも出られていなかった方のようです。震災は大きくその方の生き方を変えるきっかけを与えてくれたのかもしれません。

 突然に降りかかってくる様々な困難な状況にあっても、自分を保ちつつ自分らしく生きていける・・、今日の出会いはそのような人の強さを教えて頂けたのかもしれません。
 被災地で示される人の姿に励まされながら生きているように感じます。


夜には、とめ市民活動プラザ(写真左)主催の「第1回とめり場」の参加しました。登米市内の市民活動をしているNPOが集まり交流をするという内容。私たちは一般社団法人ですが、多くの出会いの可能性のために参加をお願いし今回の出席となりました。

 会には約15の団体の出席がありました(写真右)。HUGハウスの紹介を行い、幾つかの団体との交流を深めることが出来ました。スピリチュアルケアやカウンセリングへの興味を持っておられる方との出会いや、活動の中で支援している方々のいろいろな苦しみに寄り添うという方法を模索していたところなので興味があった・・・などの意見をいただけ今後の繋がりの大切さと協働の可能性を感じることが出来た時間でした。
 良い企画をしてくださり参加を快く引き受けえくださった「しみんプラザ」の皆さんに感謝です。http://blog.canpan.info/tomepura/

なおHUGさんは、神戸の「愛徳学園」での講演(被災地での活動について)のために今日より神戸へ出張です。

(記:宇根)


 

 
 








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