2013年9月20日金曜日

家族の絆を考えさせられる

震災で流されてしまった町の中のある一角に畑があります。この畑に、毎日のように通いつめる姿をよく見かけたそうです。震災前も畑で採れた野菜を売りにきた姿も地元スタッフはよく覚えています。
 「わたしはね、畑があるから救われているよ、毎日毎日、畑に行くのさ。」

こう話していたのは、この畑の持ち主の女性。よくカフェに来ては、畑の話を聴かせてもらいました。畑まで押して行った手押し車に座り、一休みをしている姿も思い出します。・・・今、その方は病院に入院中です。「夏の暑い中が過ぎ、家族の不幸が続き、倒れたのだろう」と同じ仮設住宅の友人は話していました。病院のベッド上で、さぞかし畑が懐かしいのでは。

今日、畑を見に行ってきました。すると、畑は綺麗に草が刈られ野菜も手入れされていました。話によると、若い方が慣れない手つきで畑の手入れをしていたようです。そういえば、その方が大事な姪御さんの話をしていたのを思い出します。その子の事を良く話していました、その子はおばあちゃん子だったって。その姪御さんがおばあちゃんの留守の間に大事な畑の手入れをしているようです・・・。
 どんな思いで、畑の手入れをしているのでしょう・・・。大事なおばあちゃんの姿を畑の中に見えるようです。


今日は、志津川地区の仮設住宅でのケアカフェ心香の開催でした。
小さな仮設住宅で日中におられる方も少ないのですが、こころのケアへの意識はとても高いところです。会長さんもケアカフェは「こころのケア」のためと言われ積極的に参加され理解もあります、今日も終始参加されて日々の想いを地元スタッフと分かち合っておれれました。
カフェに参加された方々も、それぞれが今の苦悩や楽しみを分かち合ってくださっていました。話題の多くが、家族の絆についての内容のようでした。支えになっている絆、苦しくも感じている絆・・・・、分かち合いにスタッフも涙したり笑ったりの時間でした。


午後には個別訪問も行いましたが、そこでも家族の絆を考えさせられる出会いがありました。先日、妻が旅立った男性の部屋を訪ねた際に、その男性が「こっちに来い、こっちに来い って言っているんだよな・・・寂しいな」と今の気持ちを教えてくれました。「それでも、こっちに居る方が話し相手も居るしいいんだよな」と話す思いをしっかりと受け止めてきました。自分の事を気にかけてくれている人がここには居る・・・そんな新しい絆を感じてもら会える時間になったら良かったと思います。(記:宇根)









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