2013年9月13日金曜日

グリーフケアを考える


 HUGハウス活動の中でときどき、思いがけない死や、ある程度心の準備ができてからの死に直面します。その場合、臨終の床にある方へのケアばかりでなく、亡くなられた方のご家族へのケアや周囲の方(例えば同じ仮設に住む方々)に対するケアが必要になってきます。

DVD 「象の背中」視聴中
 そこで今日の研修では、DVD「象の背中」(プロデュース:秋元康、2007年作成)を鑑賞し、グリーフケアを考察する導入、人のいのちや死について皆で考えてみました。

 鑑賞後のスタッフの感想として、「家族との別れがあるとするならば、準備していたい」

「いのちの期限が分かったなら、一人で悩んだり悲しんだりしないで、家族みんなで悩んだり、悲しんだりしたい」などの意見が出ました。そしてHUGさんからは「いつかグリーフをしなくても、人が自然に死を迎えられる日がくるとよいな」と夢を語って下さいました。

DVD視聴後の分かち合いの様子
 いのちに限りがあると誰しも分かっているのに、その期限が分からないために恐がっているのが現状かもしれません。しかし、死が近づいていると知った瞬間、それまで見えていたものが全く違う世界に見えてきます。それは、一人ひとりの存在がいとおしく、かけがえのないものであること、この一瞬一瞬がとても貴重であるということです。だから、感謝があふれてくる…。短いDVDでしたが、いのちへのまなざしの転換を分かりやすく見せてくれました。このような転換を、活動で出会う方々とともに感じていきたいものです。

 

このようないのちのまなざしを町の方々と共有するには、まだまだ時間がかかるのかもしれません。昨夜開かれた登米市民活動プラザでの集まりでは、様々な市民活動グループの交流会があり、町民による住みよい環境作りが少しづつ広がっている様子がうかがえました。このような雰囲気を南三陸町にも…!と願い、今日は地元スタッフが、人が集まる場所での移動カフェの可能性を役場に交渉に出かけました。このような地道な交渉は今後も続くでしょう。今日は、良い知らせをもって帰ってきてくれましたね。お疲れ様です!

 
 

 

いのちのまなざしは、いつも生死を彷徨う局面だけに注がれるのではなく、普段の会話の中にもあるでしょう。


マンツーマンで話を伺うスタッフ
みなし仮設 定例のケアカフェ 
参加者の手料理が集まる
午前中のみなし仮設におけるカフェでは、新しい方も交え、7名の方が参加されました。寄りあうこと、他愛もない会話に始まり、お互いの健康を気遣い、それぞれにいただいたタレントを共に喜び、時間を掛けて準備された手料理を共にいただく…。このひと時がまた、少なからずいのちに力を加えられるならば、嬉しい限りです。

「楽しかった、また次も来させてね。」と言って参加された方は帰られました。(記:林)

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