2013年5月9日木曜日

人と人の繋がりと縁から生まれるもの

  HUGハウスが世話になっている「大雄寺」の境内には、樹齢500の杉の大木が大空に向かって伸びています。500年という期間、この地で育ってきたこの杉の大木は、お寺を利用する方々を迎え見守ってきたのでしょう。静かに佇む姿には、力強さを感じます。揺るぎない姿には、見る人を安心させる気が溢れているようです。
 他者の心の叫びを聴く姿には、この杉の大木のように静かに佇める姿勢が必要です、どのような状況に置かれても揺るぎない静けさを生きれる姿を目指したいものです。
  今日の午前中は個別訪問と新しい事務所のためのリサーチを行いました。
 訪問した先は、志津川地区にある荒砥方面です。何時もカフェに来ている仮設住宅を訪問すると、畑仕事をしている方に出会いました。仮設住宅の裏にある畑で野菜を作っているその方は、育ったばかりの野菜を抜くと「ほら、持っていって食べな」と分けてくれました。もう何十年も畑仕事をして腰が曲がってしまうほどになっていますが、何時か「小さいくなってしまって・・でも畑の野菜を撮るにはイイくらいさ」と笑いながら話していた事を思い出します。自然に生かさえれているんだから、自然から頂いた産物は分けて当たりまえ・・・そんな人の姿に触れる感覚になります。

 とりたてての野菜を頂きながら、事務所探しをしている話を持ち出すと、さっそく実家付近の親戚の家まで案内してくれました。訪ねた先のEさんとは初対面でしたが、事情を話すと倉庫の二階部分を快く貸してくださることになりました。窓からは荒砥の港(写真左)が望める高台にある場所です、倉庫の壁や天井は少し手直しの必要があります(写真右)が、HUGハウスの事務所にするには丁度いいかもしれません。田尻畑の事務所を手直しする前の状態を思い出します・・・。田尻畑もそうでしたが、ここ荒砥でも人と人の繋がりと不思議な縁に導かれて活動を続けていけるのが嬉しく思います。さっそく、事務所移転に向けて準備が始まりますが、皆様にも随時お知らせしていきたいと思います。


 地元スタッフは午前中から個別訪問の活動でした。隣町の仮設住宅に暮らすYさんから、合って話を聴いて欲しいという依頼があって出かけていきました。何度か訪問をしてきた中で、来て欲しいという依頼を受けるまで頼りにされているのでしょう。

 Yさんの飼っている犬が(写真左)歩けなくなりおしめをするまでになってきた話やら息子さんの悩み等、いくつもの叫びを発するYさんと共に居続け切れた地元スタッフ、ご苦労様でした。
 他にも、みなし仮設で暮らす方の元へ(写真右)、また畑仕事をしている高齢の女性(写真下)のもとへと幾つもの訪問をしてきました。(記:宇根)


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