2013年1月29日火曜日

震災以前の課題が止まったまま・・

津波の被害を受けた戸倉中学校の校舎に設置されている時計(写真左)は、今でもあの震災の時間を刻んだまま止まっています。
 町の他でも止まった時計を目にしますが、住民の心も震災から止まったままの方が居られるのを感じます。しかし、震災以前の家族間の課題が解決されていないまま時間が止まり、止まった関係で今も暮らしている方々も多くあるのでしょう・・・。

 今日は、ある家族との出会いがありました。お嫁さんが津波の被害に合い、今でも未だ見つかっていないようです。出会った女性とそのお嫁さんとの関係には、震災以前こ大きな課題を抱えたままでした。その修復がなされないまま、津波は家族を襲いお嫁さんが帰らぬ人に・・・。分かれてしまったお嫁さんとの関係を今になってはどうすることも出来ないのでしょうが、その方は毎日お嫁さんを祭っている仏壇に手を合わせていると聞きました。何を思って手を合わせているのかまでは聴くことはできませんでしたが・・・。課題が解決できないまま別れがあったり、或いは会えなくなってしまったりした後に残る思いや悲しみは、どのように癒され回復していけるのでしょう? 考えさせられる出会いでした。


 今日の午前中は、戸倉中学校仮説住宅でのサプライズカフェと個別訪問でした。戸倉中学校仮設住宅ではケアカフェは開いていません。日常的に集会室を利用してお茶会を開いているので、今日はそのお茶会に混ぜていただきながら出会いを作り個別訪問も行う予定だったのですが・・・。

 仮設に到着してみると、集会室は別の行事が入っており、お茶会だと思っていた私たちの思惑も外れてしまいました。しかたなく、個別訪問と情報収集を行いましたが、寒風吹き荒れる中での活動にも限界があり早めに切り上げることに。それでも個別訪問ではお二人訪問が出来、新しい出会いもありました。「話を聞いてくれるような人が来るのは、入居依頼はじめただよ・・・」と思いを分かち合ってくださる初めての出会いには、スタッフも嬉しくなったようです。又、久しぶりの出会いに喜ばれ、外までお見送りに出てきている姿には(写真上左)心、温まりました・・・ありがとうございました。

  午後には、地元スタッフは小森地区と横山方面へ継続して関わっている方々へ個別訪問を行いました。
 元気そうにしていて明るい人だと感じていた方が、こぼした「あの時に、私も死んでしまったら良かった」と言う表現に、訪ねたスタッフはドキリとして考えさせられたようです。あくまでこちらの主観で出会いを決めないようにすること・・・この大切さを改めて学んだようです。
 また、これまで集会室が無かった仮設住宅に、新しく集会室が出来上がっている(写真右)情報もありました・・・、これからでも、住人同士で集まれるような場所になっていける事を期待したいものです。

 報告が遅くなりましたが、代表の「ハグちゃん」こと堤は、1/25日から大阪・神戸に個別のケアと報告会のために出張していました。今晩、帰省予定です。大阪での報告会の報告は後日でもアップできればと思っています。(記:宇根)




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