2013年1月11日金曜日

生きる意味を探す旅に寄り添う

 震災の月命日の今日は、米谷住宅でのカフェと午後からはスタッフ研修を行いました。

 「あの時に、私の命は、もらったもの」と話すSさんは、心臓に大きな病気を抱えています。震災当日も、服薬しながらもかろうじて助けてもらいながら高台に逃れたようです。しばらく助けてもらった方々と一緒に手を繋いで寒い中震えていましたが、Sさんは「自分のために、こうして手を握っていては皆が大変・・・だから、自分の事は置いてていていいから、皆は逃げて!と話したの。その時に自分の命は、もう終わってもいいと覚悟した」そうです・・。カフェの帰りぎわに、「覚悟したこの命は、もらった命、あとは充実して過ごさないとね」と,とても嬉しそうに話していかれました。命を、どう捉え、どう生きようと考えるか、人として自分の命を実感しながら生きるとは・・を教えていただけたように感じました。


 午後からは、スタッフ研修を雪に包まれた三滝堂HUGハウスで行いました。新年を迎えた初めての研修でもあるため、皆で美味しい料理を囲み昼食からスタート。昼食は、以前come&see研修で来所した高野山大学の先生たちから頂いた湯葉でした。改めて、高野山大学の先生の皆さんに感謝です。

  研修は、昨年の12月に「グリーフケア~痛む命に寄り添う~」というテーマで公演したくださった瀬藤先生の資料を使いながら復習を兼ねて皆で確認し合いました。特に、今回は、こころのありよう(意識と無意識)について、喪失とトラウマの違い、等を再確認しました。「難しい・・」が率直な感想ですが、日々心に触れていくために知識として徐々にでも理解できるようにしていきたいものです。
 また、スタッフのひとりが提供してくださった会話記録を用いて、その向き合い方は?何が大事か?等を皆で分かち合いました。私たちの向き合い方が、『生きる意味を探す旅に寄り添う』である事を確認できました・・・、まさに「それができるようになりたい」、そう決心する研修でした。

 最後には、痛む命に向き合う機会の多い活動だけに、自分自身のメンテナンスがしっかり出来ているかを確認しました・・被災したスタッフ一人一人が自分を大事に大事にしながら成長していけるように心から願います。(記:宇根)

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