2013年1月31日木曜日

天国の夫が傾聴相手

 今日の南三陸町(写真左)は朝から晴天に恵まれ暖かい一日でした。

仮設住宅は津波の被害が無い高台に作られていますし、建物の構造上、風の通り道にもなりやすいのでしょうか・・・。ここ数日の活動でカフェを行ったり個別訪問を行ったりしていても、なかなかで歩く人と出会う事も少なかったですが、今日仮設住宅を訪れると何人もの方に出会え、なんだか気持ちがホッとしました。

 そのような中、仮設住宅のベランダに腰掛けてる高齢の女性Bさんとの出会いが、今日はとても嬉しくなりました。

 ベランダから見える部屋には、仏壇がありご主人と思われるご遺影がありました。Bさんは遺影を見せながら話してくださいました。それによると、ご主人は震災前にガンで亡くなったそうです。もう3年にもなるようです。積極的治療が出来ないと分かると、ご主人は家に帰る事を選ばれました。自宅で介護をしながらBさんは一緒に最期まで暮らしていたそうです。「悔いが残らないほど、しっかりと看護をした」とBさんは誇らしげでした。震災で流された後に、こしらえたのでしょうが、遺影の写真の笑顔は二人の仲の良さを表しているかのようでした。Bさん、「テレビで水戸黄門や相撲があると、おじいちゃんの写真をテーブルに置いて、一緒に見るのさ」と・・。「なんでも、おじいちゃんに話をするのさ、何があったとか、こうしたとか・・・なんでも話をするのさ」とも。Bさんにとっては、おじいちゃんが話を聴いてくれる相手のように感じました。おじいちゃんが、傾聴してくださるんだと・・・。
 Bさんは、「震災でも家族が流された・・・その後も親戚が立て続けに亡くなった。最近は2人も・・。涙が、枯れる暇はないくらい・・だからじいちゃんに向かって泣いているのさ」と涙ながらに最後に話していましたが、おじいちゃんがその悲しみさえもしっかりと受け止めているように感じました。
 私も、おじいちゃんに手を合わさせてもらえました。心からBさんをお守りくださいと願えました。

 午後は、昨日カフェを行った「自然の家」にカフェ調整に出かけました。
昨日、報告しましたが、今後しばらく毎週1回、HUGハウスでカフェを行うこととしました。地元住民のSさんも喜んでくさり、手伝ってくださるようです・・・(二人目の「心香サポーター」) 住人の方々が集える機会から、自主的な動きと支え合いが新たに生まれますように願います。(記:宇根)



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