2012年12月12日水曜日

活動前の「沈黙」に支えられて


神割崎仮設住宅
昨日は、震災から1年9ヶ月が経ちました。昨日、岩沢仮設で住人と一緒に黙祷をした後に、参加していたMさんが、「目をつぶっていたら、あの時の波に呑まれて、何度も水を飲みながらも必死でガレキの中をかき分けていたのを思い出す」と話してくれました。今だに、鮮明に思い出す程の経験談だったのが良くわかります。Mさんは、水から這い上がって、避難していた母の元に駆けつけてみると、『命は助かってよかった』と笑って迎えてくれた母親の姿が、津波に呑み込まれた怖さから解放させてくれたと言われていました。Mさんが、詠んだ川柳です・・「里帰り 母の笑顔で 津波忘れる」 

出発前に「沈黙」の時間
カフェ風景
ローソクを囲んで黙祷
カフェや個別の訪問をしていると、何時、どのように命の痛みに出会うか分かりません。出会っていても、その痛みに敏感になってなければ、しっかりと痛みの叫びを受け止められないでしょう・・。出会いに出かける私たちの内面を整えること。或いは出会いそのものを、頂くという謙虚さを思い出せるようにすること。この準備は、とても大事だと感じます。朝のミーティングで、地元スタッフから「沈黙の時間を作ってください」と希望があり、今日も出発前にしばらく沈黙の時間を持ちました。この沈黙の時間の意識が、今日一日の活動を豊かにさせたのではないでしょうか。


参加者と全員で・・・
活動は、午前中のカフェと午後からの個別での訪問でした。カフェは神割崎仮設で行いました。参加者は6人でしたが、スタッフもゆっくり話しや出会いを味わえたと思います。
友人Aさんに渡した
HUGハウスの名刺
午後には、地元スタッフの一人は以前からの友人Sさんに相談依頼を受けて出かけました。友人としても向き合えたとは思いますが、今日はHUGハウスのスタッフとして向き合ってきますと言われてました。その意識があったからこそ、しっかりと命の痛みに触れその痛みを聴き、その重さに共感を抱けたと思います、Aさんは誰にも話せないとても重い重荷をスタッフに分かち合えたようでした。命の痛みに寄り添う人が出来たことで、Aさんの歩みは大きく変わっていけるのではないでしょうか。スタッフの頑張りに頭が下がります。


三滝堂での冬支度を
また、午後は今年最後の通信作成と三滝堂HUGハウスの冬支度の大工仕事も行いました。通信はもうすぐの完成、冬支度はまだまだ時間がかかりそうです、冬厳しくなる前には終わるでしょうか??(記:宇根)
 




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