2012年12月25日火曜日

心を伝える言葉、コミュニケーションの大切さを感じて

 「これまで、海の仕事ばかりをしていた・・朝、起きてから船に行き働いて帰ってくる、そんな毎日を送っていた・・だから、人とこうした話をしたことはなかった。震災って、大変だったけど、今はすることもなくなって、こうして人と話をすることができるようになったのも、よかったのかも」とある男性が話してくださいました。人と人とを繋ぎ、心を通わせる大事なコミュニケーションを上手に育ててこれなかった事を素直に認めたこの男性の謙虚さに頭が下がります。

 このように大事な思いを伝えあうコミュニケーションを学ぶ機会が少なかったり必要としない環境で育った方々は多いかもしれないと実感します。この震災によって、何も言わなくても良かったという状況から、ちゃんと伝え合うのは必要なこと・・という新しい価値に目覚めていく方々が多くなるのも嬉しいことのひとつです。もちろん、噂や悪口という言葉ではない、互いを生かし会えるコミュニケーションになる言葉でなければならないとは思いますが。
 
 また、ある脳梗塞を患った女性との出会いもありました。話をする機能に支障が出ているようで、言葉を探しながら心の中にある思いと合う言葉を探し探しながらトツトツと話してくれました。思いにあった言葉がなかなか出ず「ちゃんと、言葉が出ないのが辛い・・・」と話すその方は震災直後の思いを十分に語りきれず理解してもらえてなかったようです。当時の苦しさを何度も泣きながら話していました。言葉にした思いをちゃんと受け止めてもらえないのが、如何に苦しいことだったのかを教えてくれる出会いでした。コミュニケーションの大切さ、心のこもった言葉の大切さを教えてくださる、今日の出会いに感謝でした。
 

 今日の活動は、吉野沢仮設住宅への「サプライズカフェと個別訪問」でした。日頃、集会室で自主的な集まりを行っている仮設なので、集会室でのカフェは自主的に任せて個別での出会いを求めていくという形をとりましたが、私たちが来ているということで何人もの方々が集会室に集まってこられたので、急遽「ワンポイント学習」を行い、簡単なカフェを開催しました。同時に行った個別訪問は3箇所回りました。
 雪のつもる中、なかなか集会室まで出てこられない方々も多いため、今後も個別訪問に力を入れて回っていけたらと思いますが、集まった方々に学びの場の提供にもなるカフェの場も、有意義な時間でもあるようです。仮設の状況や集まった方々の状況に臨機応変に対応できたらと思います。

 午後からは、年明けのカフェの開催案内を行いました。「新しい年にも待っているから」と声かけてくださる方々の姿は、本当に力になります。喜んで待っていてくださる方々の姿に生かされています(記:宇根)

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