こう分かち合ってくれたのは、今日の地元スタッフでした。仮設住宅から出て、朝一番の空気に触れて感じる気持ちだそうです。このスタッフの感じ方を聞いていると、震災の記憶は頭や心だけでなく体にも刻みつけられているんだ、と分かります。記憶や心を癒すだけでなく、反応してくる体をもいたわり休ませて上げる・・そういう工夫も必要なんでしょう。
大切な家族を突然に失う・・・この悲しみは残された家族に様々な思いを抱かせます。その内の一つが、怒りです。今回の津波によって大切な家族を失った方には、怒りの矛先を家族に向けてしまうこともあります。

その女性が聞かせてくれましたことによると、津波で流されたお嫁さんの子供、自分からすると孫ですが、その孫から「お前が殺した!」と責められるそうです・・・、あの時には自分は一緒に居なかったのに、と。その女性は、孫が自分に向けて投げつけた言葉を涙ながらに紹介しながらも、こう付け加えました「多分、そういう言葉を口にしたくなるくらいの気持ちなんだろうね・・・、そうなるよね。こうして私が元気だからだろうね、だからそう言わしているさ・・。私のほうが変わってあげたかったくらいだけど、そうもいかないのはよくわかるけどさ・・・」と。
母親が流されてしまった悲しみと怒りを自分に向ける孫、そのい痛いほどの悲しみと怒りが分かるだけに、何も言わずに受け止める女性。話を聴きながら、怒りをちゃんと受け止める祖母の存在は、孫が悲しの現実を受け止めいつの日か怒りが整理されていく機会の大事な要因になるのだと思いました。何年たとうが、その孫の思いを受け止めつつ生きていこうとする姿は、グリーフワークの大事な要素なんだろうと教えてもらえた感じです。


自宅にあった干支の置物(写真右)のように、長くゆっくりと心を縦なしていける支え合いが続きますように願います(記:宇根)
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