
この南三陸町では、本当にこのような素朴な信仰心に多く出会います。「流された娘が上がってこないなら、海神にでもなって私たちを守ってくれるように手を合わせているのさ」、「毎日、海に向かって手を合わせに散歩に行くのが常さ・・沢山の人が流されているから」・・・という話も先日聴いたくらいです。

今日の「ケアカフェ心香」は、歌津地区の伊里前小学校仮設住宅で行いました。ほとんどがマンツーマンで話が聴けるくらいの人数でしたので、参加者は思いを聴いてもらえた感は大きかったようです。
震災の経験によってぞれ以前に抱えていた家族間の問題に直面しては、その感情を「海に向かて吐き出すんだよ・・・」とこぼされる方がいましたが、海に向かうだけでなく家族間で本当に向き合うことが出来るといいなーと思いました。それが出来ない現実が、苦しみを増していく要因なのかもしれません・・・。苦しんでいる当人だけでなく、家族皆も意識の変化が求められているのかもしれません。
課題は大きい・・・。

午後の個別訪問では2箇所の在宅地域と、4箇所の仮設住宅を個別訪問してきました。震災によって仮設住宅が実家の隣に出来、そこに妹が入居したので姉妹が近くになったと喜ぶお二人の笑顔(写真右)には、心休まりました。一方では、家が残っているがために近くの仮設住宅の方々に遠慮し交流も持てないという現状もあり被災地の苦悩は複雑だと、実感しています。
(記:宇根)
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